SCP-710-KO
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アイテム番号: SCP-710-KO

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現在SCP-710-KOは、エリア-33に位置しています。エリア-33には、Dクラス職員を除く全ての職員が出入りを禁じられます。全ての監視は探査ロボットや衛星、航空機などを介してのみ行ってください。監視しなければならない主要な対象はSCP-710-KO個体の数と位置、そしてエリア-33において現在生存している人間の数です。もしこの数が50人以下に減っている場合は、すぐに10~50人のDクラス職員を位置追跡装置と生命兆候検出装置を着用させた状態でエリア-33へと輸送してください。このとき、ミルグラム服従実験で80点以上、無批判的思考検査でBクラス以上、または抵抗意思測定検査でクラス4以下といった以上の条件のいずれかを満たす人物を最大限優先して選出する必要があります。効率を考慮すると、Dクラス職員を継続的に輸送するよりも、物資を定期的に空中投下して内部のDクラス職員の生命が維持されるようにすることを推奨します。

説明: SCP-710-KOは、ライフル、重機関銃、戦車、ミサイルなどの重火器で武装した1200体の人間型オブジェクトのことを指します。SCP-710-KOは全て共通して正体不明のケブラー素材の軍服を着用しており、顔にはガスマスクと同様の形状のマスクを装備しています。これらは老化の兆候が全く確認されておらず、呼吸以外の人間に必要不可欠な生命維持活動を一切行っていません。しかし、SCP-710-KO個体を解剖した結果、オブジェクトは一般的な人間の形状をしていることが明らかになっています。これらの肺は非常に変形し、この世界の一般的な酸素を全く呼吸することができないということが判明しており、マスクは酸素を未知の気体に新たに合成して届けていることを確認しました。

それぞれの個体は、重武装をしており反撃を行うので、破壊することは容易ではありません。加えて、たとえSCP-710-KOの破壊に成功したとしても、およそ24時間が経過すると新たな個体が再生成されて出現します。SCP-710-KO個体が財団に対して見せる敵対性のために捕獲の試みは成功したことがなく、推奨もされておません。

SCP-710-KO個体はXKクラス-世界滅亡シナリオが発生したと信じており、そのシナリオの原因となった現象や異常なオブジェクトを「滅亡」と呼称し、このシナリオによる人類滅亡の後の生存者を探そうとします。SCP-710-KO個体は、行政区域上で市以上に該当する地域1に移動して生きている人間を探し始め、これらのオブジェクトがある都市の1km以内に接近すると、その都市の全ての電波を受信することのできる装置は特定のメッセージを繰り返し受信します。このメッセージは電気的なノイズが原因で聞こえない場合が多いですが、内容やそれ自体を聞くことに関しては何の異常性も持ちません。以下は、これらのメッセージを録音したものです。

録音記録710-KO-A
滅亡を防ぐことを国是の第一義とし……[電気的ノイズ]……滅亡を防ぐ態勢を再整備、強化する。

政治体制の無能と混乱に……[電気的ノイズ]……滅亡がやってくる中で、これらは最早今の状況に対処することが不可能であると判断し、このように出ることにした。

隠忍自重していた軍部は、最終的に今朝未明に期して一斉に行動を開始し……[電気的ノイズ]……このような我々の課題が解決された場合……[電気的ノイズ]……我々の本来の任務に復帰する準備を整えている。

社会の全ての腐敗と旧悪を一掃し……[電気的ノイズ]……絶望と飢餓の線上で苦しむ市民の生活を早急に解決し……[電気的ノイズ]

全ての市民は安心して生業に従事し、緊急高等軍法会議の指令を待ち望み……[電気的ノイズ]……市民人類の敵滅亡を除去し、安全を確保するための軍の努力を見守って頂きたい。

これらのメッセージは、当然のことながらその都市の警察、駐留軍といった治安維持のための人員との物理的な衝突を引き起こします。SCP-710-KOはこのようなメッセージを継続して発信しながら都市へ侵入しようとし、もし警察や軍の兵力と遭遇した場合、あるいは攻撃を加えられた場合にもこれらを「滅亡の手先」と呼称し、即座に攻撃を開始します。これらの武器のレベルがあまりに圧倒的な上、SCP-710-KO個体の耐久性が優れているため、治安維持の人員は降伏しない限り完全に殲滅されます。財団の兵力をこの時点で投入することが推奨されていないのは、市街戦であるという点に加え、SCP-710-KOの特性を考慮すると不必要な人命の損失が過度に多かったためです。このようにして治安部隊を無力化した後、SCP-710-KO個体はすぐさま市庁、住民センターなど各所の行政施設を掌握し、通信を麻痺させます。

このように行政施設を掌握した後は、SCP-710-KO個体は郊外にある建物や構造物を破壊し始めます。この行動はそれらの破片によって防護壁を積み上げ、街を封鎖するためです。これらが道路を破壊し、外郭周辺を囲うようにして防護壁を積み上げるのは6時間もかかりません。このような封鎖が完成した後は、一部のSCP-710-KO個体がその周辺を24時間巡回を行い、外部からの侵入や内部からの脱出を防ぎます。もし侵入や脱出を目撃した場合は、それらをすぐさまその場で攻撃します。

他のSCP-710-KO個体は、この都市を「滅亡から保護する」と主張しながら巡回しますが、もし非武装の民間人に遭遇すると、即座に制圧して「検問」する姿を見せます。この「検問」が正確にどのようなメカニズムで行われているのかは不明ですが、通常の場合、SCP-710-KOは10~30秒の間その人物を見つめた後、次のいずれかのメッセージを口にして家に帰ることを強く勧めます。このメッセージを考慮すると、「滅亡」は財団と明らかな関係性があるようです。

録音記録710-KO-B
滅亡があなたを探して徘徊している。直ちに家に帰るように。

滅亡の手先は人類の裏切り者である。奴等はあなたを隔離しようとするものである。見かけたらすぐに届け出るように。

この周辺はまだ安全ではない。家に戻り、楽にしていること。我々はあなたのために奉仕する。

何かを異常性と呼ぶか、エスシッピイと呼ぶものに注意すること。滅亡に操られている可能性がある。

ミーム殺害エージェントに注意すること。滅亡の手先が持っている最も強い武器のうちの一つである。もし発見した場合は直ちに緊急高等軍法会議に知らせるように。

最も邪悪な者は、13人となった滅亡のスポークスマンである。奴等は数千人の手先を働かせ、偽りの確保と保護を行おうとする。それらを見るなりすぐに緊急高等軍法会議に報告するように。

もし家に帰れという指示に応じなかったり、検問の対象が武装していることを認知した場合は、SCP-710-KO個体は急に敵対的となりその人物を直ちに制圧して拘禁します。このようにして制圧された人物はすぐさまSCP-710-KOが「緊急高等軍法会議」(以下軍法会議)と呼称する場所に連行され、形式的な裁判の後銃殺されます。このような点から推察するに軍法会議はSCP-710-KOを操るか、もしくは最小限の指示を与える位置にあると見られます。

軍法会議は市庁、道庁といったその都市の行政総括地域に設置され、総勢3体のSCP-710-KO個体により構成されています。この構成員が常に同一であるか、時によって変化しているのかは確認できませんでした。軍法会議はSCP-710-KOが連行してきた人々を尋問して「裁判」を実施します。しかしこの尋問においては論理的飛躍、誘導尋問、捏造および拷問をはばかることはなく、有罪を認めるまで継続されるため正常な裁判であるとすることは困難です。このような過程で有罪判決を下された者は、その場で銃殺されます。

Dクラス職員を除いたエージェント、研究員などの財団職員は皆例外なくSCP-710-KOの敵対的な反応をもたらします。SCP-710-KOがどのように財団職員を検出して判断しているのかは不明ですが、一度目撃すれば「滅亡の手先」と呼称して追撃を始め、[データ削除済]の後に殺害しようと試みます。また「特別収容プロトコル」、「機動部隊」、「Dクラス職員」など財団に関連する語彙の使用はこのような暴力性を増大させると考えられています。このような要因のために、財団は本来エリア-33に設置されていた架設警備基地を撤去し、無人でのみ監視を行っています。

収容プロトコルに記述したように、従順性が異常に高い者でない限り、これらのSCP-710-KOの行動はその都市の人々の抗議、脱出、武力衝突などの結果を生みます。SCP-710-KOはすぐさまこれを鎮圧して加担者を全て軍法会議へ連行し、下記のようなメッセージを約12時間かけて都市全体へ放送します。

録音記録710-KO-C
警告する。警告する。全ての滅亡の手先はこれを聞き入れろ。今すぐ武器を捨てて降伏しなければ全て見つけ出す。

緊急高等軍法会議は、公正かつ正義の審判を行う。自首をして罰を受け、善良な市民の光明を探すことだ。

自分の意思ではなく、滅亡に惹かれて操られた者であっても許しはしない。

偉大なる[データ削除済]に栄光あれ。我々を永遠なる勝利に導く方である。

滅亡の手先のルールは特別な収容プロトコルである。それらを暗記しているか所持している者も処罰の対象である。奴等を絶対に近づけさせないこと。

滅亡の手先はよく聞くことだ。君たちが失敗したことで滅亡が自由になり暴れている。それを確保することができるという迷夢から目を覚ませ。

[データ削除済]

[データ削除済]

都市内にこのメッセージが最初に放送されて以降、SCP-710-KO個体は追加の異常行動を見せ始めるようになります。これは時によって異なりますが、以下の3つの行動は必ず目撃されます。第一は恒久的な通行禁止令を下すこと、第二は1~24時間ごとに不規則に「滅亡」が来たので直ちに秩序整然と退避しろと放送を行うこと、第三は1~60時間ごとに無作為に「滅亡」または「滅亡の手先」を発見したとして任意の建物または都市外部の射程圏内の目標を砲撃することです。これは恐怖感を作り出そうとする意図が如実に見え、砲撃を行う目標に人が居ても居なくても関係なく実行するために相当な人命被害が発生します。

上記のような通行禁止、砲撃、物資不足、封鎖などにより、SCP-710-KOが占領した都市は完全にその機能が麻痺します。電力や食料、飲料水の不足により、その都市の人々は深刻な苦痛を経験し、着実に抵抗または脱出を試みます。一部は市民軍を組織するなどの集団的な行動に出ることもあります。しかしSCP-710-KOが圧倒的に強力であるため、都市の規模により異なるものの全ての市民は1年~1年6ヶ月以内に死亡します。するとSCP-710-KO個体は封鎖を解いて他の都市に移動し、同じ行動を繰り返します。現時点の特別収容プロトコルはこれを防止するための方式で構成されており、現在まで正常に機能しています。

事件記録710-KO-1

2014年、SCP-710-KO個体1体がエリア-33を抜け出して移動しようとしているのが財団保有の衛星によって検出されました。財団はすぐさまセキュリティ部隊を派遣して阻止し、約15分間の交戦の末、オブジェクトを射殺しました。剖検の結果、オブジェクトの軍服の中から韓国軍所属を証明するドッグタグが発見され、そのドッグタグの所有者は既に1960年5月にMPの銃撃により死亡していた海兵隊員であることが判明しました。その海兵隊員と射殺されたSCP-710-KO個体間のDNAが一致するかどうかの確認を行う検査が現在まで係属されています。

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