SCP-726-JP
評価: +8+x
pengin

発見当時のSCP-726-JP

アイテム番号: SCP-726-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-726-JPはサイト-8194に位置する10×10×10mの収容コンテナに収容されています。コンテナ内部には最小限の水槽や寝床等を用意し、中心から半径5mをガラス等で囲うようにしてください。コンテナ周囲には常に3名以上の警備員を配置しなくてはなりません。SCP-726-JPが定期的に行う準備運動等の原因でコンテナの損傷が確認された場合、SCP-726-JPに対して漁獲用網を被せた後早急にコンテナの修理に取り掛かってください。この間、SCP-726-JPの周囲には2名以上の警備員により監視を行い再度脱走を防いでください。

説明: SCP-726-JPは、異常な性質を持った体重37kg、体高127cm、体長112cmのオウサマペンギン(Aptenodytes forsteri)です。外見・臓器系統共に特異性は無く 、DNA検査の結果も完全にオウサマペンギンのものと一致しました。しかし、未知の手段による発話能力等があるなど、通常のオウサマペンギンと異なる点があります。また、SCP-726-JPに装着されているリストバンドには「死にたい奴からかかって来い。」という文字が刻印されています。SCP-726-JPは毎朝8時に準備運動と主張する行動を起こします。これは最悪の場合では、1発の殴打で██t程度の威力を叩きだします。

SCP-726-JPの異常性はSCP-726-JPから半径5m圏内に生物が侵入した際に発現します(侵入した生物を被験体と呼称)。被験体が異常性に暴露すると同時に服装及び所有物が一般的にボクシングを行うことに適した服装1へと変わります。この時点でSCP-726-JPは圏内に侵入した被験体の位置を認識します。

被験体の位置を認識したSCP-726-JPは被験体と自身を消失させ所在地不明の氷河の上に転移します。 転移と同時にGPS等の通信機器は不明な原因で破損するため、転移先の特定はなされていません。被験体とSCP-726-JPは消失してから10~50分程度で帰還しますが、帰還した被験体は必ず身体を負傷しています。帰還した被験体に質問した所、"転移した後、SCP-726-JPにボクシングの勝負を申し込まれた"と証言しました。後の実験により、この勝負を断った場合に関しては実験記録726-JP-4を参照してください。また、この勝負で被験体がSCP-726-JPに勝利した事例は存在しません。

勝負終了後、被検体はSCP-726-JPとの勝負を誇り高き物と主張します。また、記憶処理を行っても「何者かと勝負した」という記憶は残ることが判明しています(補遺726-JPを参照)。

補遺726-JP: SCP-726-JPは、██県の道路を歩いていた所を現地エージェントが発見し保護されました。SCP-726-JPを保護施設に引き渡した所保護された数時間後、保護施設係員数名が負傷するという事件が発生し財団が興味を引きました。1週間の調査の後、SCP-726-JPの異常性が確認され、正式に収容されました。

実験記録726-JP-3

対象: ビデオレコーダー、音声レコーダー等の録画及び録音機器及びD-7264

実施方法: D-7263にビデオレコーダーとGPS装置及び音声レコーダーを装着させる。その後、SCP-726-JPの影響範囲内に侵入する。

結果: SCP-726-JPの異常性が発現。しかし、転移すると同時にビデオレコーダーとGPS装置及び音声レコーダーの故障が発生。勝負内容を録画及び録音する事はできませんでした。

分析: SCP-726-JPの勝負内容を録画及び録音することは不可能だった。 勝敗についてはD-7263に聞くしかなさそうだ。-███博士

追記: D-7263に対して後日質問したところ、"敗北した"と報告しました。

実験記録726-JP-4

対象: D-7264

実施方法: D-7264に転移後に挑まれる勝負を断るよう指示した後、SCP-726-JPの影響範囲内に侵入する。

結果: SCP-726-JPの異常性が発現。SCP-726-JPとD-7264は転移されました。39分後、SCP-726-JPは収容室内に帰還しましたが、D-7264は現在も帰還していません。

分析: SCP-726-JPにD-7264の行方を質問した所「根も弱いから氷河の溶け水に沈ませてやった。」と答えました。これを受けて、SCP-726-JPとの勝負を断る実験は禁止されました。

以下は、SCP-726-JPに対して行われたインタビュー記録です。

対象: SCP-726-JP

インタビュアー: ███博士

付記: ███博士の発言はスピーカーを介してSCP-726-JPに伝えられる。

<録音開始>

███博士: こんにちは、SCP-726-JP。

SCP-726-JP: お前は何者だ?

███博士: 私は███と言います。他の人からは博士と呼ばれています。

SCP-726-JP: そうか。ならば我もそう呼ぶ事にしよう。博士。

███博士: わかりました。ではまず、あなたの名前はなんでしょうか。

SCP-726-JP: 名前? 我の名はオウサマペンギンだ。王様の名の通り、腕がたつ。

███博士: それ以外には?

SCP-726-JP: あるわけないだろう?

███博士: そうですか。次に、あなたはなぜ、自分に近づいた物を転移させるのですか?

SCP-726-JP: なぜって、勝負だよ勝負。我はその名の通り王様だからな。強い奴と勝負したいのだよ。ここにいる奴らは弱い奴らしかいないのか? 拳一発でKOしたぞ? 後、転移する先は我のメイングラウンドだ。

███博士: [3秒間の沈黙] どうやって、殴っているんですか?

SCP-726-JP: 何を言っているのだお前は。拳に決まっているだろ。ほら、ここについてるだろ。

<録音終了>

終了報告書: SCP-726-JPのこの一連の行動は故意にやっている物だという事が判明しました。これ以外にもいくつか質問をしましたが有益な情報は得られませんでした。インタビューを行った翌日の議論にて、SCP-726-JPに勝利できると思われる人物を一時的にEクラス職員として雇用する実験が採用されました。

補遺726-JP-1: 20██/█/██、██研究員の報告によりプロボクサーである███氏を一時的なEクラス職員として雇用することが決定しました。雇用当日███氏(以下、E-726)を、SCP-726-JPの異常性に暴露させました。E-726及びSCP-726-JPは消失し、その49分後に帰還しました。しかし、E-726だけでなくSCP-726-JPも負傷していました。以下はE-726とSCP-726-JPに対して行われたインタビュー記録です。

対象: E-726

インタビュアー: ███博士

<録音開始>

███博士: SCP-726-JPについてどう思われましたか?

E-726: [小さく笑う] なんだよ、あいつ。ペンギンなのにさ。俺を5発でKOさせた。俺も負けなかったさ。あいつに、そう、2発打った。すげえだろ。あのクソったれペンギンに2発だぞ?

███博士: SCP-726-JPも酷く負傷していました。あれはあなたがやったんですか?

E-726: あいつ防御は強くなかった。2発殴ってフラフラさ。でも、アイツは殴った。俺を。フラフラなままで、俺にはあんな事できねえよ。

███博士: そうですか。本日は協力頂きありがとうございました。

E-726: 感謝するのはこっちの方さ、ありがとう。あのペンギンに会わせてくれてな。

<録音終了>

終了報告書: E-726はインタビュー終了後記憶処理を施され解放されました。また、E-726は記憶処理後SCP-726-JPの記憶自体は処理されましたが、勝負した記憶は残ってる事が判明しました。勝負相手について尋ねた所、「知らない」と報告しました。

対象: SCP-726-JP

インタビュアー: ███博士

<録音開始>

███博士: こんにちは、SCP-726-JP。

SCP-726-JP: 博士か。しかし、驚いたよ。

███博士: なににですか?

SCP-726-JP: さっき来た男の人間だ。王様の名を持つ我に挑むペンギンや人間が数あれど、我に一発殴ることが出来たやつはいなかった。

███博士: そうですか。それがどうかしましたか?

SCP-726-JP: 我もまだまだだってことだ、博士。初めて負けそうになったよ。こんなにも焦るものだな。これだから勝負は辞められない。

███博士: そうですね。私もその感覚わかりますよ。本日はありがとうございます。

SCP-726-JP: ああ。また戦いたいものだな。あの男と。

<録音終了>

終了報告書: SCP-726-JPはその後E-726にもう一度会いたいと主張していました。また、インタビュー内容により別のSCP-726-JPがいると推測されるため一部の財団エージェントは調査を行ってください。

事案726-JP: 20██/█/██、SCP-726-JPの準備運動にてコンテナが破壊された事による収容違反が発生しました。SCP-726-JPは脱走から10分後にサイト-8194のフロントにてテレビ映像を見ながら鳴いている所を捕獲されました。捕獲した警備員の報告により、SCP-726-JPはテレビ映像に映っていたE-726の姿を見て鳴いていた事が判明しました。以下は、収容された後にSCP-726-JPに対して行われたインタビュー記録です。

対象: SCP-726-JP

インタビュアー: ███博士

<録音開始>

███博士 あの映像を見て鳴いていたそうですが?

SCP-726-JP: お、王様である我が鳴いていただと? 馬鹿馬鹿しいにもほどがあるぞ。

███博士 正直に言ってください。別に悪い事ではありませんよ。

SCP-726-JP: [10秒間の沈黙] ……あいつは映像内で叫んでいた。「俺は死ぬまで殴り続ける。文字通りこの体が朽ちるまで」ってな。

███博士 それがどうかしたのですか?

SCP-726-JP: あの姿だよ。我が求めていたのは。前回の勝負は負けだ。我の負けだ。あいつは、死にかけになるまで殴ってきた。そして、見事に我の腹部に一撃かました、全身の力をこめた拳で。我は人鳥生であんな拳を放った事、受けた事などなかったのにだよ。

███博士 つまり、何が言いたいのですか?

SCP-726-JP: かっこよかったよ。我ももっと強くならないとな。あいつを見習って。

<録音終了>

終了報告書: SCP-726-JPはインタビュー終了後、E-726が描写されているビデオ映像を要求しました。███博士はSCP-726-JPのさらなる脅威に繋がると推測しこれを拒否しました。しかし、拒否して以降SCP-726-JPの収容違反の頻度が増加したため現在要求承認の討論が行われています。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。