SCP-744-JP
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scp-744-jp

SCP-744-JP(1989/7/██ 収容室内で撮影)

アイテム番号: SCP-744-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-744-JPはサイト-8137にて24時間体制でカメラによる監視をされた状態で収容されています。職員が収容室内に入る場合は必ず4名以下で入室してください。現在、SCP-744-JPに対する実験は停止されています。

週に一度、Dクラス職員を用いてSCP-744-JPの目視確認を行ってください。

説明: SCP-744-JPは幅11cm、高さ5cm、奥行3cm、重さ100gの人形です。SCP-744-JPに対するサンプルの採取は傷がつかないために失敗していますが、非破壊検査によりその素材は土のみであることが確認されています。

外部からの出入りが遮断された室内に、5名以上の人間と共にSCP-744-JPが存在している場合、室内の5名の人間が瞬時に接合されます(以下、接合された被験者をSCP-744-JP-Aとする)。出入りの遮断開始から接合までの時間は20分を上回ったことはなく、実験開始から16秒で接合された例も存在します。SCP-744-JP-Aの接合の瞬間をとらえようとするあらゆる試みは、原因不明の観測機器の一時的な故障、室内照明器具1の一時的な消灯によって全て失敗しています。

SCP-744-JP-Aの接合はSCP-744-JPと同じように腹部及び背面に対して起こり、着衣を含めて繊維、細胞レベルで接合します。SCP-744-JP-Aは食事や睡眠などの基本的な生活をさせることで生存が可能です。しかしSCP-744-JP-Aの接合を外科的な方法で解除することは、その身体的な構造の変化、特に胸部の骨、消化器系の変化によって困難を極めます。現在までにSCP-744-JP-Aの接合解除成功例は、2名2に留まっています。

SCP-744-JPの収容室内から足音と笑い声が聞こえると言う報告が複数の職員から寄せられています。しかし、これらの音は収容室内外の音声記録装置には記録されていません。

SCP-744-JPは1989/7/22に████県████市のマンションの一室から回収されました。部屋には5名の家族が住んでいたことが記録から明らかになっていますが、現在もその行方は不明です。室内に異常を示す痕跡はありませんでした。また、室内から土人形のものと思われる破片が回収されています。破片とSCP-744-JPとの関連性は不明です。

事件記録744-JP-1: 1989/8/2に機器の故障に対処するため、一面をガラス張りにした部屋を用いてSCP-744-JPに対する実験が行われました。その結果、実験用Dクラスを除く10名が室外に居たにもかかわらずSCP-744-JPの影響が発現、SCP-744-JP-Aとなりました。事件後、SCP-744-JPに対する実験は停止されています。

事件記録744-JP-2: 1989/8/10、夜間巡回していた警備員がサイト-8137の廊下にてSCP-744-JPを発見しました。幸い、警備員は2人で行動していたため接合されることはありませんでした。その後の調査により、SCP-744-JPはAM2:██に廊下に突如出現していたことが判明しています。なお9日の時点で収容室内の足音と笑い声の報告頻度に著しい上昇傾向が確認されており、10日AM9:00より収容室内部の調査を予定していました。

補遺: 事件記録744-JP-2後、収容室内の足音と笑い声の報告が通常的な頻度まで低下しました。この件を受けて、特別収容プロトコルを一部改訂しました。

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