SCP-752-JP
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発見当時のSCP-752-JP

アイテム番号: SCP-752-JP

オブジェクトクラス: Anomalous Euclid

特別収容プロトコル: SCP-752-JPは現在、生物サイト-8103の保管棟-██内の耐圧/耐衝撃ガラス製収容ケースに保管されています。収容ケースの内部は毎週1回Dクラスによる清掃が行われ、実施時は電磁磁石によるSCP-752-JPの固定を行い、血液や肉片の回収を行います。収容ケースの半径500m以内への死体の搬入並びに傷病者の侵入は禁止されています。Dクラスを使用した置換実験は現在検討中です。
[2017/12/01追記] SCP-752-JP収容室の半径500m以内に高機能人型ロボット、ロボットアームなどの進入は禁止されました。対象物品の運搬時は迂回ルートを使用して移送されます。

説明: SCP-752-JPは全長75 134現在213cmの、テディベアを本体とした人体部位や機械部品の集合体です。本来のデザインは19██年に販売された██製テディベアに類似していますが、置換部位の影響で著しく変形しています。置換部位を除き、綿とポリエステル素材で構成されています。

SCP-752-JPは半径500m以内で人間が死亡する、もしくは死後24時間以内の死体が範囲内に進入することで活性化します。活性化時、範囲内の死体は不明な方法でSCP-752-JPのそばに転移します。転移後、SCP-752-JPは手足に対応する部位を不規則に動かすことで移動し、死体の負傷や疾患による異常の少ない部位に体を擦り付けるような動作を行います。この時、SCP-752-JPの体の一部は死体の対応する部位と置換され、死体にはSCP-752-JPに使用されている素材が残されます。一度に置換する部位の大きさは関節、骨、内臓によって様々であり、最大では小腸6m、最小では左手薬指の爪のみを置換しました。2017/05/14時点の置換部位は、両眼球、舌、上顎骨、下顎骨、右耳、左腕、気管支、小腸、右脛骨、[編集済み]です。これらの置換された部位は問題なく動作することが確認されていますが、SCP-752-JPの構造上の問題により内臓が脱落することがあります。
[2017/12/01追記] 事件記録-752-01および事件記録-752-02の事例により、置換対象は生物を模した構造物も対象であると推測されます。

SCP-752-JPは2005/05/██、徳島県██市██町のアンティークショップ跡地から男性の腕を生やしたテディベアとして発見されました。外見以上の異常性が見られなかったためAnomalousアイテムに分類されていましたが、2009年のGoI襲撃イベント時に死亡した職員が収容ケースに詰め込まれている状態で発見され、職員の肩甲骨、第三大臼歯、眼筋、右眼球、脊椎、██、██などを置換されていたことから異常性の発覚に至りました。なお、発見地域では2001年ごろから「死体泥棒の幽霊の怪談」が存在しており、SCP-752-JPの異常性との関連性を引き続き調査中です。

2010年以降のSCP-752-JPは収容ケース内を徘徊し、表面を乱暴に叩く様子が確認されています。これは脊椎を置換し身体を動かす機能を獲得したためと推察されます。不定期に気管支から低いうなり声や喘鳴を上げてのたうつ様子も確認されますが、研究員の問いかけに対する応答はないため反射的なものか意識的なものかは不明です。

事案-75201: 2017/08/09 SCP-████-JPの収容違反が発生しました。この事案でSCP-████-JPの副産物であるSCP-████-JP-5が無力化された直後に消失し、頭部をSCP-████-JP-5の頭部と置換したSCP-752-JPの収容違反が発生しました。これにより警備員2名、研究員5名が殺傷され、2時間後にSCP-752-JPおよびSCP-████-JP全個体の再確保が完了しました。SCP-752-JPには新たに両肺、尾てい骨、肝臓が追加されました。この事案を受け、SCP-752-JPの収容ケースは耐圧強化ガラス製ケースに変更されました。

事案-75202: 2017/11/14 収容室付近の実験室でロボットアームが故障、直後に消失しました。同時に右腕部をロボットアームと置換したSCP-752-JPの収容違反が発生、これにより付近を巡回中だった█警備員(28歳、男性)およびエージェント・██(25歳、男性)が死亡しました。再収容後のSCP-752-JPの置換部位には口唇、咽頭の他、エージェント・██の強化義足が含まれます。この強化義足は遠隔で動作の停止がなされ、それによりSCP-752-JPの動きは大幅に阻害されるようになりました。

ロボット「アーム」を腕と認識して置換、ということであれば、SCP-752-JPは人間に近い知性を有している可能性があります。事案-75201以前は人体にしか反応しなかったのに強力なクマ型物体のSCP-████-JPに反応したことや、█警備員の脚ではなくわざわざエージェント・██の強化義足を置換したことも意識的なものと考えられます。せめてあのロボットアームだけでも取り外せれば良いのですが、麻酔も効かない以上は奴に餌を与えないようにすることが先決です。 - 五月雨研究員

補遺: 2017/12/01 SCP-752-JPが発声を行なっていることが確認されました。インタビューを実施しても応答する様子はありませんが、「戻る」「体」「痛い」「クソアマ」などの単語を頻繁に発する傾向があります。SCP-752-JPの声紋は置換元の█警備員の声紋とは不一致であり、レントゲン撮影では声帯の形状の変化は認められません。SCP-752-JPの声紋と一致する声紋の調査は現在も継続中です。なお言語的な発声は1週間ほどでおさまり、以降は低い喘鳴や叫び声が大半をしめるようになりました。

事案-75203: 2017/12/23 Dクラスの清掃中、SCP-752-JPがもがいた際に左腕が脱落しました。この左腕は確認されている限りでは最も古い部位です。調査によると接続面を中心に腐敗しており、また血液型の不一致による凝集が発生していました。この事案を受けて現存する置換部位を急遽確認したところ、複数の臓器が一部壊死および溶解していることが確認されました。SCP-752-JPの収容のためにDクラスの死体を使用する案は検討中です。

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