SCP-755
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アイテム番号: SCP-755

オブジェクトクラス: Keter、未収容

特別収容プロトコル: SCP-755-aの捕獲は、SCP-755に配置されたすべての職員にとってKクラス優先度の任務となります。SCP-755-aを生存した状態で捕獲する必要があるため、最大限の努力をし、人間型拘置施設17へ尋問と研究のために移送されることになっています。

すべてのSCP-755-b個体は、発見次第直ちに上部に報告され、可能な限り破壊しなくてはなりません。SCP-755-b個体に遭遇した後、発見に関わった人物は、個体の見える範囲内で安全な場所を捜し、安全のために個体の観察を続け、機動部隊Gamma-30の到着を待ちます。到着後はその時の機動部隊リーダーの命令や救援のための要求に従うことになります。

説明: SCP-755-a(以下、”荒らし(the vandal)”とする)は、レポートの執筆現在においてSan [編集済]iaにて活動している落書きをする人物(Graffiti Vandal)です。この人物の作品は合衆国本土やヨーロッパの都市、たとえばコロラド州デンバー、ニュージャージー州ニューアークを含む8つの他の都市でも確認されています。Muni[編集済]セキュリティカメラの記録映像によると、荒らしは肌の色が白く、細身で身長がおよそ2メートルの人物であることが判明しました。映像に映った体格から、断定には至っていませんが、荒らしは男性であると推測されています。荒らしは定期的に他の大都市へ移動し、その際にSCP-755-b個体を残していきます。

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[編集済]にある民家の玄関への階段に残されたSCP-755-b個体

SCP-755-b(以下、”落書き(the graffito)”とする)は落書きです。形式や構造は個体ごとに異なりますが、どの個体も例外なく(間違った大文字小文字の使い方もすべての個体に一貫して)”白イ鳥に気をツけロ。(WAtCh For thE WhitE Bird.)”と読めます。落書きは平面の上に直接マーカーペンや塗料で書かれることが多く、記録されている個体(一覧を利用するにはレベル3以上のクリアランスを持つ人物の要請が必要です)の中には廃品に刻んだものが人目を引く場所に残された例もあります。落書きの作成に使われたものに特異な性質は見られず、回収された個体のいくつかは研究目的でサイト93の低危険度資料区画に保管されています。落書きを読んだ人物は、例外なく白い鳥に関する事故によって負傷あるいは死亡します。大規模な調査によって、事故と落書きを読むことについての統計的な相関関係が有意であり、荒らし以外の人物が書いた落書きのフレーズは、測定可能な範囲では事故や怪我とは相関関係がないことが分かりました。

SCP-755は救命士(EMT)が7台の車の玉突き事故(Scottほか██名が死亡)の現場にて、後の調査によってジャーナリストGraham Scottの物と判明する日誌を発見したために財団の注目を引きました。日誌には、Scottが荒らしに会ってインタビューをしようとする試みが詳細に記述されていました。Scottは荒らしを、'白い鳥の犠牲者(原文ママ)'を救うために彼らに警告をしようとしている人物であると考えていました。

落書きやScottの記述に言及される白い鳥が存在するという確証は得られていません。多くの事件では、負傷した人物の直接の証言以外で鳥の存在を裏付けるものが得られず、また他の証言においてはそのような鳥はどこにもいなかったと主張するものがあり、目撃証言の間でさえ鳥の位置や鳥の色や鳥の種類において食い違いが見られます。

補遺 755-1: Scottの主張とは裏腹に、多くの財団研究員は、落書きを見た後に起きる事件における荒らしの役割は予言よりもむしろ原因そのものであり、荒らしは何らかの自身の目的を追求している、あるいは単に苦しみや死をもたらすことを楽しんでいるだけであると疑っています。この可能性を踏まえ、また落書き個体と死傷事故の相関性と無関係な人間の非相関性から、SCP-755はKeterレベルの収容が必要であることが認められ、機動部隊Gamma-30"ホワイトウォッチ(Whitewatch)"が組織され、法執行機関との連携のもと、研究と尋問のための荒らしの捕獲と発見された落書きの個体の破壊を行います。

補遺 755-2: [編集済]許可を得ずに[データ削除済]落書きの個体としては他のものと差異は見られませんが、”すまない”と小さく草書体で書き加えられています。この事件は通常どおり記録[データ削除済]

文書 755-375:

Travers: ご搭乗の皆様、こちら機長です。飛行の遅れ、誠に申し訳ございません。皆様もご覧のとおり、現在メンテナンスの者が乗降階段の落書きを清掃しております。どうやらたった今片付いたようです。離陸の準備が出来ました。ロサンゼルスはいい天気です。飛行には申し分ない天候です。当機はヒューストン行き279です、もしお間違えの方は今のうちにお降りください。

< 簡潔のため、21分の記録を割愛 >

Travers: こちら機長です。皆様、煙がお見えになるかと思いますが、どうか落ち着いてください。単に鳥がエンジンに吸い込まれただけです。緊急着陸のため、すぐに酸素マスクが降りてきます。着用して添乗員の指示に従ってください。すぐに皆様を安全に地上へお送りします。添乗員の指示に従って落ち着いた行動を取ってください。心配は要りません。

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