SCP-764-JP
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SCP-764-JP内部の建築物

アイテム番号: SCP-764-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-764-JPへのポータルの入り口周辺は警備員2名、並びに監視カメラによって常に監視され、一般人の侵入は阻止されます。SCP-764-JPへの定期調査を行う人員は、セキュリティクリアランス3以上の研究員3名の許可を得た人員のみに決定されます。

また、SCP-764-JP内部には町民に扮した機動部隊-"め"「町火消」1を常駐させ、当該オブジェクト内部で火災が発生し、ポータルそのものの焼失が懸念される場合には、速やかに対応を行うようにしてください。

説明: SCP-764-JPは東京都中野区に存在する██神社の鳥居から進入する事が可能な異空間です。現在、██神社周辺の土地は再開発の名目で財団フロント企業による買い上げが行われ、当該神社に通じている一般道の封鎖による収容が行われています。このポータルはSSUI2世界重複2に指定されており、転移先はオブジェクト内に存在する使用されていない町民の家の入り口へと繋がっています。機動部隊-"め"「町火消」は当該家屋の付近にて常駐されます。

オブジェクト内部はおおよそ1600年代の江戸時代の生活様相を呈しています。それらは推定半径4kmの円を描くように存在しており、その外側に向かう試みは現在の所全て失敗に終わっています。また、大きな特徴として空間内部に存在している建築物の約70%が遊郭、もしくはそれに準ずる施設で構成されています。後述するオブジェクト内部で生活を行っている実体より得る事の出来た情報から、当該オブジェクトは実体の間で「江古田町」、或いは「江古田園」と呼称されている事が判明しています。しかしながら、同東京都中野区内に存在している同様の地域において、「江古田園」と呼称される遊郭が存在していたという歴史的事実は確認されていません。

オブジェクト内部では通常の日本人系の男性、並びに女性と推測される実体群が生活を行っています。当報告書内では、特徴的な異常性を有する女性実体群のみをSCP-764-JP-1と呼称します。SCP-764-JP-1は頭部が四肢のうちどれかと置き換わっている女性実体群です。頭部が欠損している事による、呼吸、発話等の機能の欠陥は現在までに確認されておらず、未知のプロセスによって生存を可能としています。なお、現在までの調査により、およそ人口の80%がSCP-764-JP-1に当たる実体群である事が判明しています。

以下はDクラスを用いて行ったSCP-764-JP-1への接触実験です。なお、一時的にDクラスには小袖等の着用を許可し、架空の名義を使用しての会話を許可しています。また、料金の支払いにはオブジェクト内部で使用されている慶長小判のレプリカを使用しています。

補遺1: Dクラスを用いてのSCP-764-JPの定期調査、並びにインタビューにおいてSCP-764-JP-1が財団の存在を認知していると推測される発言を行いました。そのため、特別収容プロトコルの修正、並びに実験許可に対しての見直しが協議されています。

調査記録764-JP-5

対象: SCP-764-JP-1(調査記録764-JP-1と同様の実体)

インタビュアー: D-3455、烏子博士

<録画開始>

SCP-764-JP-1: 主様、また来なんしたか。

D-3455: ああ。また話しを聞きたいと思ってな。顔なじみの君を指名させてもらった。

SCP-764-JP-1: とか何とか言いなすって。本当は最近わっちのとこに寄越す客、寄越す客、みなみな主様の知人でありなんし。

D-3455: 先生。

烏子博士: 動揺を見せないように。貴方がここを紹介したのだと伝えてください。

D-3455: 隠すような事でもなかったのだがな。この園に来たのであれば、まずはここの夕霧という娘を指名するとよいと勧めただけだ。

SCP-764-JP-1: まぁ、嬉し。せやったら、主様の国では、わっち達は大層有名になっていらんせ。

D-3455: そうでもない。身内だけだ。

SCP-764-JP-1: その身内がいずれほどおりゃんせ、わっちは知らぬけんど。その身内様がたに、どうぞ伝えなんせ。そのうち、この園は大きく変はると。

D-3455: 変わる?

SCP-764-JP-1: ええ、ええ。ついに、この園の花魁様がおえらーよさん方の尻尾をつかんきと、便りが届きなんし。お偉い様を天下に降ろしわっち達の政への介入が始まらば、礎はそのままに、たちまちこの園はわっち達、遊女の町へと変わりゃんせ。

D-3455: それは、できるのか?

SCP-764-JP-1: やりとげんすえ。弱者は弱者なりと侮りしばかりに、足を掬われるやうな阿呆な諸々に、この弱者の町は任せることはできんせん。

D-3455: 随分詳しいようだが、夕霧は。

SCP-764-JP-1: 主様方のおかげで、わっちはここで一番の遊女となる事ができなんし。念願の花魁様への面通しも叶ひ、わっちも政への介入を許されんす。主様方にこれを話すのは、その恩返しでもありなんせ。

D-3455: ではここで夕霧と会う事はもう叶わないという事か?

烏子博士: D-3455、その発言は実体へ感情を移入しすぎであると判断します。

D-3455: え、ああ。いや。

SCP-764-JP-1: [控えめな笑い声]

D-3455: 今度は何が可笑しい。

SCP-764-JP-1: いや、いや。主様は相変わらずやと。心配は無用。政への介入を行うとて、夕霧としてのなにがしはここしか見えささんせ。

D-3455: そうか。変な事を言ってすまなかった。

SCP-764-JP-1: ただ、夕霧は居場所は変わらずとも、この新しき江古田の園で、新しき朝日を拝みなんせ。ただ、そう願いささんす。

補遺2: SCP-764-JP内部で、町民による放火と推測される大規模な火災が発生しました。その結果、当該オブジェクト内部の建築物██棟(オブジェクトの約10%)、███名の実体を失う結果となりました。これを踏まえた上で、新たな特別収容プロトコルの制定、並びに実験に関しての許可の見直しが実施されました。なお、調査記録において使用していた建築物も焼失したため、新たな定期調査を行うための建築物の選定が進められています。

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