SCP-779-JP
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アイテム番号: SCP-779-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-779-JPはサイト‐8181地下の二〇四番金庫に重ねた状態で保管し、常時監視カメラで監視してください。実験を行う場合はレベル2職員3人以上の許可を取ってください。実験を始める前に部屋に██████・Company製のカラーコーンを設置したことを確認してください。

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実験時のSCP-779-JP

説明: SCP-779-JPはアメリカの企業、██████・Companyで製造されていた一対のポリエチレン製カラーコーンから成ります(以下それぞれSCP-779-JP-a、-bと呼称)。SCP-779-JPの材質に異常性は無く容易に破壊する事が可能ですが、破壊するとその時一番近い位置に存在する同じ製造元のカラーコーンに異常性が移行します。(SCP-779-JP収容違反記録参照)██████・Companyを調査したところSCP-779-JPについての異常性は認知しておらず他に不審な点も発見されなかったため、SCP-779-JPと同規格のカラーコーンの生産、流通を差し止めた上で社員全員に記憶処理を施しました。現在、回収部隊による同規格のカラーコーンの探索、収容が進められています

SCP-779-JPが活性化すると、SCP-779-JP-a、SCP-779-JP-bの表面に通常の黒色のペンキで書かれた「EACH SECURITY」という文字が出現し、それと同時に双方のSCP-779-JP間に厚さ12.1cm、高さ2.27mの不可視の障壁が出現します。活性化のタイミングは不規則であり、現在10秒~550時間の間隔で活性化し、20秒ほどで非活性化します。障壁はSCP-779-JPの底面より下部には発生せず、一方のSCP-779-JPの円錐の頂点にあたる位置から始まり、もう一方のSCP-779-JPの同様の位置まで続きます。障壁はあらゆる物体を通さず、また異常性の発生間はSCP-779-JP、障壁ともに、完全に不動です。障壁の出現時、空間中における突発的な物体の出現によって強い衝撃波が発生し、間に設置されている物体はその硬度に関係無く分断、破壊されます。また障壁の消失時には、消失箇所が一瞬真空状態に陥ることにより突風等が引き起こされます。なお一方のSCP-779-JPにもう一方のSCP-779-JPを重ねることで異常性を無くすことができます。SCP-779-JP間の障壁が発生する距離の上限は現在確定されていません。

実験記録SCP-779-JP-3 - 1906/04/23

実施方法:SCP-779-JPを3m離し設置する。
結果:記録開始から約77時間後、異常性が発生。障壁が出現しそれによる衝撃波が発生した。15秒後異常性が消失。
分析:衝撃波の発生は、大きな体積を持つ障壁が空間中に瞬間的に出現し大気が押し出されたことによって引き起こされていると見られる。威力としては爆薬を用いた高速爆轟現象と同程度だ。

実験記録SCP-779-JP-6 - 1906/04/24

実施方法:防弾ガラスで作成された水槽を設置し、SCP-779-JPの頂点をそれぞれ左右逆向きに向けた状態で3m離し、水槽の中に入るようワイヤーで吊るす。異常性の発生後、水槽に水を投入する。
結果:約38分後異常性が発生。螺旋状に生成された障壁が水の中に確認できた。23秒後異常性が消失。
分析:障壁はSCP-779-JP同士の設置向きによって形状が変化することが確認できた。なお障壁の出現中にSCP-779-JPを動かして障壁の形状を意図的に変えることはやはり出来なかったことを付記しておく。

サンアンドレアス.jpg

SCP-779-JPの影響によって出来た地割れ

補遺: 発見経緯
1906年4月18日早朝、アメリカ合衆国カリフォルニア州南部の█████████から██████にかけて突如大地に約1300kmの地割れが生じました。報告を受けた財団が迅速に調査した結果、割れ目の両端にSCP-779-JPを発見し、収容しました。
衝撃波等の影響で██名の民間人が死亡し、目撃者にはクラスA記憶処理を施した上でカバーストーリー"大規模な横ずれ断層による地震"が流布されました。この事象以降、財団所有の地震発生███削機を用いての地殻変動による、割れ目をより自然現象に模倣する為の作業を現在も試みています。もともと同じ工事現場で使われていたSCP-779-JPが、資材動行のため自動車等の交通機関に運ばれて長距離の間隔が開いたことで今回の事象を引き起こしたものと見ています。

備考: SCP-779-JPが生じさせる障壁は直線的だ。地球の曲面に切れ込みを入れることも簡単に出来る。重ねて金庫にしまっておけばまさにsafeだろうが、万が一ということも考えなくてはならない。海に囲まれた島国なら長距離離したとしても少しの猶予は作れる。ブラジルに片方持っていくようなことは起こらないだろうが。-白波瀬博士

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