SCP-797-JP
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SCP-797-JP-A(左),SCP-797-JP-B(右)。

アイテム番号: SCP-797-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-797-JP-AおよびSCP-797-JP-Bはサイト-81██に設置された大型コンテナに収容されています。2つのオブジェクトはコンテナ内の中央の机に常に固定された状態です。コンテナ内の壁面、床、天井には耐衝撃に優れた強化ゴムを取り付けてください。コンテナ内へ入室する場合、セキュリティクリアランスレベル3以上の職員の許可を必要とします。SCP-797-JP-AとSCP-797-JP-Bが活性化した場合、危険なため入室している職員はただちにコンテナ内から退室してください。その後、2つのオブジェクトが不活性化状態になるまで、コンテナ内への立ち入りは禁止されます。

説明: SCP-797-JPは2体の小型の置物であり、豚型(SCP-797-JP-A)とキリン型(SCP-797-JP-B)で構成されています。

SCP-797-JP-AとSCP-797-JP-Bは、2体のオブジェクトがそれぞれの半径15cm以内に存在しているときに、不定期に活性化します。活性化したオブジェクトの半径12m以内の空間に、未知の金属で構成された巨大な「人の掌」のような物体が合計で4体出現します。それらは右手と左手で構成され、大きさは手首から中指の先までで約1m程です。これらは未知の動力により約80km/hで複雑に飛行運動を行います。また、SCP-797-JP-A付近から出現する掌は黒く、SCP-797-JP-B付近から出現する掌は黄色い色彩をしています。

それぞれの掌は「巨人が動かしているような」と報告される動作を行い、相手方の掌を殴打によって攻撃します。この戦闘の際、その余波によって周囲に甚大な被害をもたらします。掌が静止物体に衝突した場合の衝撃力は2トン以上と計測結果が出ており、実際の活性化事案では鉄筋コンクリートの物体を容易に破壊することが確認されました。速度と衝撃力から求めた計算上、掌の重量は100kg以上と考えられます。戦闘はどちらかの両手が破壊されるまで継続されます。戦闘が決着すると全ての掌は消失し、オブジェクトは不活性状態となります。

SCP-797-JP-AとSCP-797-JP-Bを15cm以上引き離した場合、オブジェクトのどちらかが瞬時にもう片方のオブジェクトの付近へ空間転移を行います。空間転移の性質は「掌」も保持しており、水没や移動が不可能な状況に陥ると使用するようです。これらの性質の為、オブジェクトを分離して保管する試みとコンテナ内を水没させて保管する試みは失敗に終わりました。

SCP-797-JP-AとSCP-797-JP-Bの発見地点は2006年、青森県の[編集済み]山内の廃屋です。当時の[編集済み]山付近の市町村では「山から大きな音が聞こえる」という情報が流れており、財団が調査を行ったところ、対象が発見されました。廃屋に人間が生活していたような形跡はなく、なぜ対象がそこに存在していたのかは不明です。

補遺1: 2012年以降、SCP-797-JP-A付近から出現する黒い掌が戦闘に勝利する結果が増加しています。また、SCP-797-JP-B付近から出現する黄色い掌には錆のようなものが発生しており、飛行速度も50km/hにまで減速していることが計測されました。

補遺2: 2013年7月8日、SCP-797-JP-Aのみが活性化し、黒い掌のみが出現しました。これはオブジェクトが収容されてから初めての事案です。この事案以降、SCP-797-JP-B付近から黄色い掌の出現は確認されておらず、SCP-797-JP-Aの活性化頻度も大幅に減少しました。空間転移の性質は依然有しているため、オブジェクトクラスの再分類は未申請です。

補遺3: 補遺2の事案以降、SCP-797-JP-Aの活性中の行動が変化しました。黒い掌が出現すると、掌は高速で日本語手話のような動作を行い、すぐさま消失します。映像記録から解読した結果は以下です。

待っているぞ。

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