SCP-800
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1963年、SCP-800-8に変化しているSCP-800

アイテム番号: SCP-800

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-800は現在、50センチメートル×200センチメートル×2センチメートルの密閉されたガラス容器に収容されています。標準的な積極的防御措置(爆発、化学的、生物的およびミーム的手段)を常時、標準的収容手順に従って施すようにしてください。SCP-800自体はその経年期間にも関わらず一切のメンテナンスを必要としませんが、収められているケースは6日ごとに汚れやホコリの清掃を行ってください。塗料やインク、その他筆記用具など汚れの原因となりうるものは、試験の際にコントロール下で使用される場合とO5レベルの許可がある場合を除き、SCP-800には接触させないでください。

説明: SCP-800はその内容の様式や対象物を変化させることがある、42センチメートル×166センチメートルの東アジア製の絵巻物です。放射性同位体年代測定によって、この作品は19世紀半ばに製作されたことがわかっています。SCP-800は現在、上下に二名の朝鮮人戦士を配置した水墨画として描かれており、上の方の戦士は弓で武装し、下の戦士はセインギョム(saingeom)式の剣を装備しています。絵巻物という形式は日本や中国の絵画でより頻繁に見られるものですが、この絵の様式は17世紀の朝鮮王朝における絵画のものとの類似性が見られます。

SCP-800の以前の所有者から得られた情報および絵画の撮影した写真の調査から、SCP-800は20世紀初期から12の異なるシーンを自然にその紙面へ出現させてきたことがわかっています。SCP-800は東アジアにおける主要な武力紛争を象徴的に描くという法則があり、インドシナ半島におけるいくつかの武力紛争を表現したことがあるほか、中央アジアにおける紛争を扱ったものも一つ存在していました。現時点においてはアジアにおける大きな武力紛争が存在していないため、軍事衝突につながる重要な火種として、朝鮮半島の二つの国家の間の緊張を描いているようです。SCP-800は1979年から財団の所有に入り継続的な調査が行われてきたにも関わらず、その変化が起こるメカニズムはいまだに不明であり、いかなる電子的な記録も成功していません。

SCP-800は基本的に、日本や中国における水墨画の様式を用いることが多いようです。前述したように、現在の形態のような朝鮮式の描画も確認されています。絵画の形式はSCP-800が製作された年代と適合しておらず、15世紀の明朝の形式から現代東アジアのアートの形式まで観察されています。国家は多くの場合、その国を象徴する動物として描かれ、たとえば中国における龍(Chinese dragon)、熊(おそらくロシアを表す)、鷲(おそらくはアメリカを表す)などがあります。しかし、SCP-800におけるそうした象徴の描写はしばしば変化し、国家が植物や風景、あるいは人々で表現されることもあります。SCP-800の表出例の詳細な一覧については、補遺800-1を参照してください。

SCP-800は通常の手段で汚損し、破壊することが可能ですが、数日の間に汚れは消えていき、紙が引き裂かれても同様に数日で再生します。現在現れている形式と同じ画材や技法を使って、SCP-800の内容を半永久的に改変することが可能です。しかし、実験800-1で発生した事件の後、SCP-800を変更するすべての提案の実行にはO5レベルの承認が必要となっています。詳細については補遺800-2を参照してください。

SCP-800は1979年1月、大韓民国の南東部にある█████市の骨董品店で回収されました。所有者の██-███ M███氏は時とともにその内容を変える「魔法」の絵画があると主張しており、その当時すでに現在と同じ内容が描かれていました。それをたまたま█████████博士が見つけましたが、彼はその宣伝文句に懐疑的で、絵は個人的に所有するために購入しました。しかし█████████博士は誤ってその絵にインクをこぼしてしまい、それが2日後に消え去っていたことから、この絵が少なくともなんらかの特異な性質を有していることに気付きました。財団の検査ではSCP指定レベルには当たらないとされ、サイト█の倉庫に保管されていました。その後1979年中盤、中越国境紛争が勃発した際、絵の内容が18世紀の清王朝の様式で描かれた龍が水田の上を飛んでいるもの(SCP-800-10に指定)に一夜で変わっていたことから、SCPクラスが与えられました。この出来事の後、財団職員はM███氏の居所を突き止め、尋問を行いました。それによるとこの絵は彼の祖父が上海の商人から購入したもので、20世紀のはじめから彼の一族が所有していたということでした。M███氏はSCP-800とその以前の変化例についての唯一の情報源であったために研究助手として雇用され、2007年に自然死するまでSCP-800の管理を行っていました。その後メジャー博士がSCP-800の管理を引き継ぎました。

補遺800-1:

SCP-800の変化の事例の部分的なリストを、それが表しているとされる歴史上の出来事とともに以下に掲示します。いくつかの写真(上記に掲示したものを含む)と、1977年以前に現れた事例についてM███氏や彼の知人から口述で取材した記述(その精度には多少の疑いがあります)を保管しています。

  • 800-1 (おそらく1904年から1905年): 不明な様式(おそらく日本のもの)で、水の中でもがいている熊とその上にある太陽を描いていたと伝えられています。800-1に関する情報は限定的で、M███氏は彼の高齢の祖母が、彼女の若い頃にこうした絵が家にあったことを繰り返し語っていたことを思い出すことができただけでした。おそらく日露戦争を描いたものです。
  • 800-2 (1905年?から1936年?): 情報なし。
  • 800-3 (1936年?から1941年?): 不明な様式で、桜の木に包囲された龍を描いていたとされています。おそらくは日中戦争を描いたものです。
  • 800-4 (1941年?から1945年): 時代が判明しない中国の様式で、山の上にとまった鷲と、その下に龍と噴き上がる水が描かれていたと伝えられています。おそらくは第二次世界大戦における東アジアの戦況を描いたものです。M███氏は1945年半ばに紙面が一時的に真っ白になったと語りました。これは広島と長崎への原子爆弾の投下と関係しているのではないかと思われます。
  • 800-5 (1945年から1950年): おそらくは初期清朝のものと思われる様式で、二体の龍が戦っていました。M███氏によって詳細に観察されたSCP-800の変化の最初の事例です。おそらくは中国の内戦を描いたものです。
  • 800-6 (1950年から1953年): おそらくは高麗王朝のものと思われる朝鮮の形式です。800-6はこの期間、多くの微妙な変化が起こったと報告されています。基本的なシーンは現在の内容である800-12と同様の2人の朝鮮人戦士が描かれたものですが、鷲や、時には龍が見られることがあったということです。おそらくは朝鮮戦争を描いたものです。
  • 800-7 (1953年から1959年): 現在の内容と類似した内容です。
  • 800-8 (1959年から1975年): 18世紀の清朝の様式で、最初は鷲が一匹で木の上に止まっており(添付の写真参照)、その後鷲は飛んでいる姿になり、木々と、笠をかぶった人間たちが描写されていました。おそらくはベトナム戦争を描いたものです。
  • 800-9 (1975年から1979年): クメールにおける石の彫刻に似た未知の様式で、[データ削除]。
  • 800-10 (1979年): 15世紀の明朝の様式で、中国の龍が水田の上を飛んでいました。おそらくは中越国境紛争を描いたものです。
  • 800-11 (1979年から1989年): 現代日本の様式で、熊が槍で武装した小さな人型生物に囲まれており、その上を小さな鷲が飛んでいました。おそらくはソ連によるアフガニスタン侵攻を描いたものです。その通りならば、これはSCP-800が中央アジアにおける武力紛争を表現した現在までで唯一の例です。
  • 800-12 (1989年から現在): 現在の説明を参照してください。

補遺800-2: 実験800-1における事件の後、SCP-800はEuclidクラスに再分類され、さらなる調査はO5レベルの許可がない限り実行されません。

実験800-1: 今のところ最初で最後となっている、SCP-800に対する変性試験が行われました。20██年5月22日、SCP-800(800-12を表出した状態)は朝鮮王朝の絵画の近代的修復技術を持つ財団職員の手で墨と筆を用いて変更されました。変更点は、弓を持った上部の兵士に矢筒を書き加えるものでした。その変更が今までにないほど長い期間元に戻らなかったことを除けば、なんらの影響も見られませんでした。3日後の20██年5月25日、朝鮮民主主義人民共和国が[データ削除]。これが実験800-1と関係しているかどうかは不明です。しかしながらさらなる実験は無期限に延期されました。SCP-800は財団職員によって元の状態に修復されました。

補遺800-1-1:

なるほど、我々がこの地域を不安定にしたいときには便利なシロモノのようだな。自分の能力を発揮させてやれないのは残念だが、オフィスにでも飾ってやった方が見映えもいいさ。

- メジャー博士

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