SCP-822
評価: +7+x

アイテム番号: SCP-822

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-822個体群は生物収容サイト103の隔離チャンバーに収容します。職員は常時、このチャンバーから5メートル以上の距離を保ってください;水やり及び土の手入れは自動化システムを介して行い、保守作業はすべてロボットによる支援を受け離れた場所から行わなければなりません。

説明: SCP-822はサボテンの一種であり、Lophophora williamsii(ペヨーテ、和名ウバタマ)に似た外見を持ちますが、およそ30日間で成熟期に達するという大きな違いがあります。SCP-822が成熟期に近付くと、大きなガス嚢がこの植物の中心に形成され、典型的な最大時の寸法は高さおよそ10センチメートル、直径およそ25センチメートルに達します。この嚢には████████、████、およびSCP-822に固有のいくつかの物質を含む揮発性のガスが充填されています。同時に、SCP-822の表皮は板金と同等の程度まで硬化し、種子がこの表皮の直下で形成され始めます。完全に成熟すると花が開き、その異常性質を発現させるに足る重量を有する哺乳類を誘引するためのフェロモンが放出され始めます。

未知のメカニズムにより、十分な重量(およそ10~20キログラム)を持つ生物がSCP-822の3メートル以内に接近すると、ガス嚢を含む中心部分が激しく爆発し、SCP-822の表皮は榴散弾状の破片となって空中に飛散します。この破片は周囲の生物の肌や肉に食い込み、それによりSCP-822の種子を運搬させます。この破片を浴びてなお物理的外傷で死亡しなかった生物も、破片により合成された強力な神経毒のために3時間から6時間以内に死亡します。

SCP-822は初め、[編集済み]近くの軍事試験場で発見されました。3名の兵員がSCP-822の大型群生の近くを車両で通過した際に殺害され、4人目がかろうじて死亡前に基地に帰りついた後、SCP-822の存在が財団に報告されることとなりました。その後に行われた生息エリアの調査により数百のSCP-822個体が発見され、またこの領域に迷い込んで殺害された数十体の動物の死骸も見つかり、この死骸のうちのいくつかからはSCP-822が直接生長していました。サンプルのための個体が収集された後、エリア全体に焼夷爆撃が行われ、エリア内の残りのSCP-822はすべて焼却されました。

実験ログ822-1:
SCP-822の起爆メカニズムの範囲を特定するために行われた実験の記録です。

日付: ██/█/██
実験対象: D-9912
手順: 対象は軍用の対爆服を着用し、SCP-822に接近するよう指示された
結果:
SCP-822は対象が個体の正確に3メートル以内に接近した際に起爆した。衝撃センサーは████ ███地雷の起爆時に匹敵する爆風を記録した。対象は鼓膜の破裂など、高性能爆薬の爆発時に近距離にいた場合のものと同様の負傷を被った。

日付: ██/█/██
実験対象: ロボット探査車、重量およそ20キログラム
手順: 探査車を用いたSCP-822個体の取扱いを試みた
結果:
対象はSCP-822への接近に成功し、SCP-822個体を成功裏に引き抜いた。しかし、移動中に個体が落下し、爆発を引き起こすこととなった。探査車は重大な損傷を被った。

日付: ██/█/██
実験対象: D-9989
手順: 対象はいかなる動きも取れないよう完全に拘束され、SCP-822個体はロボット探査車によって対象に向かって移動させられた
結果:
SCP-822個体は対象の3メートル以内に運搬された際に起爆した。対象は最初の爆発を生き延びたが、神経毒により死亡した。

日付: ██/██/█
実験対象: D-9989(死亡済)
手順: SCP-822個体を対象の死体に向かって移動させた
結果:
SCP-822は起爆せず、対象の死体の上に直接置いた場合も同様であった。

日付: ██/██/██
実験対象: D-10021
手順: SCP-822個体は、あらゆる音響、振動、および温度変化を完全に吸収するよう設計された隔離チャンバーに壁に向けて配置された。対象は隔離チャンバーの壁で隔てられている状態でSCP-822の方向へ移動するよう指示された。
結果:
SCP-822は対象が個体の3メートル以内に接近した際に起爆した。隔離チャンバーの損傷は最小限で、対象に被害は無かった。

「どうやらSCP-822は、ターゲットを「見る」ことができなくとも、その音が聞こえなくとも、あるいは温度変化を感じられなくとも、その起爆半径内にいる生物を探知することができるようだ。これがいかにして行われているのか突き止めるためには、さらなる実験が必要とされる。」 - █████████博士

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