SCP-839-JP
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アイテム番号: SCP-839-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-839-JPは一般的な学校の教室に偽装した人数分の人型オブジェクト収容室に1人ずつ収容されます。各個体には毎日指定通りの時間に食事、及び掃除時間と小学3年生相当の学習時間を設け、SCP-839-JPが規則正しいと認識する行動を実行し続けて下さい。担当職員は指定の日時に必ずSCP-839-JPのストレスチェックを行い詳細は規則文書T-839-cを参照して下さい。
SCP-839-JPの混乱と偶発的な規則違反を防止する為に担当以外の職員によるSCP-839-JPとの接触にはレベル3以上の職員2名以上の承認の後、1ヶ月前までに接触理由と質問内容等を纏めたレポートを担当職員に提出して下さい。内容を吟味された後、担当職員の承認とSCP-839-JPへの時間割に"お話しのじかん"を周知の後に接触が許可されます。

説明: SCP-839-JPは愛媛県立███小学校第89期生である3年█組32名1です。█組の生徒間での自殺が頻発し、複数の生徒が一人の生徒を殺害する事件が発生した件で財団の目を引き、収容に至りました。SCP-839-JPはその全員が収容から██年が経過しているのにも関わらず、精神的な成長が見受けられない点を除けば一般的な人間との差異はありません。

SCP-839-JPの異常性はSCP-839-JP自身が規則違反と認識する行動を行った際に発生します。規則違反を行った直後から8時間以内に必ず他のSCP-839-JPによる他殺もしくは自殺及び心停止によって死亡します。
規則違反の内容は多岐に渡り、"早寝早起きをしない" "年上の人物の言う事を聞かない"といった行動による規則違反から、"泣かない" "怒らない" "必要以上に笑わない"といった感情が規則違反として該当する事が確認されています。また先生役の担当職員による規則内容の変更は成功しませんでした。意図的に規則違反を起こした事例において死亡事象を未然に防ぐ方法は現在確認はできていません。

実験記録839-A - 日付20██/█/██

対象: SCP-839-JP-2"██ 蓮二"

概要: 意図的に規則違反を発生させ、その際の反応と死亡事象の発生を阻害できる可能性を検証。

実施方法: SCP-839-JP-2は他のSCP-839-JPとは███km離れたサイト-81██内の収容室に収容され、睡眠時に麻酔を使用し昏睡状態の内に自殺防止の両手足の拘束及び猿轡の使用します。収容室外に拘束用の機動部隊員及び医療スタッフを待機させSCP-839-JP-2の心電図や脈拍を記録し起床時間を大幅に超過した状態で覚醒を促します。

結果: SCP-839-JP-2が起床時間の超過を確認した際に激しい動揺が見受けられました。大きく身体を動かし地面を這って部屋の隅に移動し、悲鳴を上げようとする姿が確認されました。
その状態が█秒持続し、SCP-839-JP-2は意識を失いました。
この時点で脈拍が停止し、医療スタッフによる蘇生措置が行われましたが失敗しました。

分析: 映像を記録した担当職員からSCP-839-JP-2は何かから逃げようとしているのではないかと予測されました。
実験当時の収容サイト内外では侵入者等の警戒が厳密となり、収容室内の赤外線及び感圧センサー等にもSCP-839-JP-2以外の存在は確認されませんでした。
以降の実験ではSCP-839-JP-2が目撃したと予測される存在を確認します。

実験記録839-B - 日付20██/██/██

対象: SCP-839-JP-3"██ 浩司"

実施方法: 実験記録839-Aと同様の実験を行います。SCP-839-JP-3の両脇に事前に先生として紹介された機動部隊員を配置。起床時に猿轡を外し、舌を嚙み切らぬように注意しSCP-839-JP-3の言動を記録します。

<録音開始>

██博士: では録音を開始します。エージェント・██はSCP-839-JP-3の猿轡を外し、覚醒を促して下さい。

エージェント・██: 了解。

SCP-839-JP-3: [沈黙]…なんで….[悲鳴]。なんで![マイクに衝突した雑音]。

██博士: 浩司くん。落ち着いて。何が見えるのか教えてくれるかな?

SCP-839-JP-3: [雑音]。許して![悲鳴] ごめんなさいごめんなさい!

██博士: そこに誰かいるのかな。そのマイクを持っているおじさんに教えてくれないかな。

SCP-839-JP-3: [嗚咽] ごめん。ごめ[悲鳴]。やめて。わざとじゃないの[判別不能]

██博士: エージェント・██。もっとマイクを近づけて下さい。浩司くん。何が見えるのか教えて。勇気を出して教えて欲しいんだ。

エージェント・██: 十分に近づけてます! こいつ…いい加減暴れるなって!

SCP-839-JP-3:良い子にするから…[嗚咽]。来ないで!お願いだから[悲鳴]

██博士: よく聞こえません。もう一度お願いします。

SCP-839-JP-3: 好き嫌いしないし誰も虐めない…お勉強するし大人の言うこと聞くから…[判別不能]

██博士: 君は良い子だ。だから答えてくれないかい?

SCP-839-JP-3: [23秒間沈黙]

██博士: 浩司くん?

SCP-839-JP-3: ごめん、祐太郎くん。[ノイズ]

<録音終了>

<終了報告書>: SCP-839-JP-3は記録されたノイズの直後に心停止による死亡が確認されました。
医療エージェントによる蘇生措置が実行されましたが、心肺機能の復活は確認されませんでした。

最後の発言がSCP-839-JPの最初の死亡者である██ 祐太郎であるかは確認できませんでしたが、SCP-839-JPの重要物件として██ 祐太郎の再調査を提案します。 -██博士

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