SCP-846-JP
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20██/██/██現在のSCP-846-JP-A

アイテム番号: SCP-846-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-846-JPは出来る限りSCP-846-JP-Aと同じ人型標準収容室に収容してください。SCP-846-JPとSCP-846-JP-Aに対しては定期的に健康診断を行ってください。病気の兆候が発見されたら可能な限り治療を行い、治療が不可能である場合は延命措置を行う必要があります。SCP-846-JPが死亡した場合、即座に国内の病院や産婦人科、あるいは警察への通報を調査し、新たなSCP-846-JPを発見次第確保を行い、目撃者などにクラスA記憶処理を施してください。SCP-846-JP-Aが死亡した場合、SCP-846-JPを輸送車に乗せ、SCP-846-JPの言及するSCP-846-JP-Aが存在する方向を参考にしながら輸送車で接近して新たなSCP-846-JP-Aを発見、確保し、必要に応じて目撃者などにクラスA記憶処理を施してください。

説明: SCP-846-JPは日本国内に発生する特異な人間の雌個体です。現在、日本国内に存在していれば人種は問わないことが確認されています。SCP-846-JPは同時に1体のみ存在し、既存のSCP-846-JPが死亡すると新たに人間の雌個体の胎児がSCP-846-JPへと変化します。SCP-846-JPに変化する胎児の共通点は未だに判明していません。SCP-846-JPに変化した胎児は1時間程度で成人にまで成長し、大抵の場合母体を突き破って出生します。成長が終了したSCP-846-JPは後述するSCP-846-JP-Aの下に移動するため、その場を後にします。

SCP-846-JP-Aには日本国内に存在する、あらゆる動物の個体のうちの1体が選ばれます。SCP-846-JP-Aは性別に関係なく発生し、雌雄同体の個体がSCP-846-JP-Aと変化した例も確認されています。SCP-846-JP-AはSCP-846-JPと同じく同時に1体しか存在せず、既存のSCP-846-JP-Aが死亡すると新たに動物の卵あるいは幼体がSCP-846-JP-Aへと変化します。SCP-846-JP-Aは他の同種の個体との差がほぼ無く、判別することは不可能ですが、SCP-846-JPだけはSCP-846-JP-Aの居場所を理解しており、確実にSCP-846-JP-Aを発見することができます。また、現在までに人間の個体がSCP-846-JP-Aとなった例は確認されていません。

SCP-846-JPがSCP-846-JP-Aを発見すると、即座に保護を行い、種に適した飼育を行います。またSCP-846-JPはSCP-846-JP-Aをいかなる種であっても人間と同様に扱い、SCP-846-JP-Aが成体になると強引に恋愛関係を構築しようとします。可能であるならばSCP-846-JPはSCP-846-JP-Aと性行為に及ぶこともあります。これによりSCP-846-JPが妊娠した例は現在まで存在しません。

一旦合流したSCP-846-JPとSCP-846-JP-Aを引き離そうとした場合、SCP-846-JPはSCP-846-JP-Aを引き離そうとする人物を殺害しようとします。SCP-846-JP-Aを引き離すことに成功した場合でもSCP-846-JPはSCP-846-JP-Aを自分の下に連れ戻すためにあらゆる手段を講じます。このときのSCP-846-JPは飛躍的な身体能力の向上が見られており、財団の生物学者は人間が「火事場の馬鹿力」を出すときと同様のメカニズムではないかと推測しています。実験846-██によりSCP-846-JP-Aを引き離した際には、SCP-846-JPは収容室を破壊することで収容違反し、実験に関わった研究員が1名殺害されました。

SCP-846-JPは自分の名前を18██年代に生きていた████と名乗ります。調査の結果、18██年、奈良県の██市で同姓同名の人物が出生していたことが明らかになりました。また、SCP-846-JPはSCP-846-JP-Aを██と呼称します。こちらも調査の結果、████と交際していた人物の名前であることが判明しています。両者は家同士の諍いに巻き込まれており、18██年に入水により心中していました。また、SCP-846-JPは当時の記憶を保持していると推測されていますが、SCP-846-JP-Aが当時の記憶を保持しているかどうかは不明です。

SCP-846-JPは、財団に所属していた██博士が18██年に妊娠した際、突然激しい腹痛を訴えた後に██博士の腹部を突き破り成人程の大きさの女性が出現したことによって騒ぎになり、詳しい調査が行われた結果SCPオブジェクトとして認定されました。この事件により██博士は死亡しています。また、当初はSCP-846-JPのみが収容されていたものの、SCP-846-JP-Aを捜索するために収容室を破壊し収容違反を引き起こす、自殺により財団の収容から逃れるなど非協力的な態度を示していました。しかし3体目のSCP-846-JPが発見された際は、すでにSCP-846-JP-Aと合流した後であり、以前と比べると敵対性が薄れていました。加えて合流することによる他の異常性も確認できなかったため、試験的にSCP-846-JP-Aと共に収容したところ、SCP-846-JPが収容に協力的になりました。そのため現在の特別収容プロトコルが確立し、SCP-846-JPも現時点では収容に協力的な姿勢を保っています。

補遺1: 以下のインタビュー記録は、財団が収容した5体目のSCP-846-JPに対し、SCP-846-JP-Aが死亡した際に行われたものです。

対象: SCP-846-JP

インタビュアー: 折村博士

付記: SCP-846-JPは輸送車に乗った状態で、SCP-846-JP-Aの居る方向に向かっている。折村博士は安全のため、別所からモニターを用いてSCP-846-JPにインタビューを行っている。

<記録開始>

折村博士: こんにちは、SCP-846-JP。

SCP-846-JP: 何よ、こんなことをしている場合じゃないわ、早く██君を探させて頂戴?

[十数分に渡りSCP-846-JPを折村博士が説得。内容は割愛]

折村博士: SCP-846-JP-Aは我々が全力を尽くして捜索することを約束します。輸送車もSCP-846-JP-Aの下に向かっていることですし、インタビューに協力してはくれませんか?

SCP-846-JP: ……納得いかないけど、まあいいわ。

折村博士: では、なぜそのような異常性を持つに至ったのか、理由は分かりますか?

SCP-846-JP: 約束したからよ。

折村博士: 約束とは?

SCP-846-JP: ██君との約束。心中の時、生まれ変わってもまた一緒になろうって。よくある話でしょう?さ、答えたわ、██君を探しに行かせて頂戴?

折村博士: お願いですから、もう少し詳しいお話をお聞かせください。

[数十分に渡りSCP-846-JPを折村博士が説得。内容は割愛]

SCP-846-JP: ……分かったわ、話すわよ。さっき言ったような約束をした私は██君の服の裾をしっかり付かんで水の中に飛び込んで……次に気付いたときには、血塗れで立ってたの。知らない女の人が死んでた。周りで人が叫んでて。でも、そんなことはどうでもよかった。別の場所で██君が待ってるのが分かったの。待っててくれるなら行かなきゃいけない。そうして私はすぐに██君の下に向かおうとしたわ。あなたたちに取り押さえられちゃったけど。

折村博士: それが██博士だったわけですか?

SCP-846-JP: ええ。よく知らないけどそうなんじゃない?

折村博士: ……あなたが人間であったのに、SCP-846-JP-Aが人間でなかったことに何か思うことはありませんでしたか?

SCP-846-JP: ……さあね、でも私にとってはどんな姿形でも██君よ。私はね、先生。██君を思い出にはしたくないの。私の中だけの存在にしたくないのよ。

SCP-846-JPはこれ以降、SCP-846-JP-Aを探さなければならないと強硬に主張しだし、折村博士の説得にも耳を貸さなくなった為にインタビューは中断された。

<記録終了>

補遺2: SCP-846-JPおよびSCP-846-JP-Aの起源と推測される████と██について更に詳しい調査を行った結果、██は████の他に█人の女性と秘密裏に交際していたことが明らかになりました。また、██はその内の1人と婚約の約束を交わしていたことも判明しています。SCP-846-JPの不測の行動を防ぐため、SCP-846-JPに対しこの事実を明かす試みは禁止されます。

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