SCP-858-JP
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アイテム番号: SCP-858-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-858-JPとその周辺土地は財団フロント企業の私有地として管理されます。SCP-858-JPの出入り口は進入禁止の旨が書かれた看板と観音開きのフェンス扉により部外者の侵入を阻害してください。

SCP-858-JP-A内部には2名の財団職員が滞在し、部外者の侵入が発見された場合には即座に拘束を行ってください。拘束された部外者はSCP-858-JPに訪れた理由と身分を調査したのちにAクラス記憶処理を行い解放してください。また「収穫イベント」の発生によりSCP-858-JP-Bの出現が確認された場合、現地の滞在職員は即座に担当サイト-8135に連絡を行ってください。

「収穫イベント」発生防止のため、一月に一度SCP-858-JP-A内部に存在する食用植物・子実体の採取が行われます。回収された収穫物は主に近隣サイトの食堂やDクラス職員の食事・希望者に対する配布などの方法で消費することが許可されています。

説明: SCP-858-JPは新潟県██山に存在する、異常な空間へとつながる横穴式の礫岩洞です。SCP-858-JPの洞口は2.0m*1.5mであり、内部はほぼ洞口と等しい空間を持つ直線的な道が延長20mほど存在します。このような形状の洞窟は自然科学・地質学的に不自然なものであることから、SCP-858-JPは何らかの手段により、意図的に生成されたものであると推測されています。

SCP-858-JP内部に女性が侵入した場合、対象は異常な現象に遭遇せずSCP-858-JPの最奥まで到達します。しかし侵入者が男性である場合、洞窟の入り口から10m以上侵入した時点で、対象の肉体が透過を始め約3秒で完全に消失します。消失した対象はSCP-858-JP-Aへと繋がるSCP-858-JPとほぼ同様の内部構成を持つ横穴式の洞窟へと転移します。転移した男性は転移先の洞窟をSCP-858-JP-Aにつながる道の反対方向に進むことによって、訪問時と同様のプロセスを経た上でSCP-858-JP内部に帰還することが可能です。また上記の一連の現象の際、出所不明な女性のものと思われる吐息や笑い声・喘ぎ声の発生がたびたび報告されています。

SCP-858-JP-Aは転移先にある約20mの洞窟を抜けた先に存在する、ドーム状の礫岩で囲まれた面積約4.7平方kmの異常空間です。太陽などの明確な光源が存在しないにもかかわらず、SCP-858-JP-A内部は約400lux程度の照度が存在し、環境は気温22~23度・湿度65%前後で固定されています。SCP-858-JP-Aの地理は約60%が森林、約40%が平地・丘・川や湖などの水場で構成されています。

SCP-858-JP-Aには一部の植物・菌類以外の生物は存在せず、様々な種類の食用可能な野草・樹木・子実体類が自生しています。これらは全て日本国内で採集が可能である自然種の植物・子実体1です。各個体はそれぞれ熟成期や可食期が大きく異なるのにも関わらず、全ての個体が最も可食に適した状態を保ち続けます。また各個体は腐敗や必要以上の成長が発生しません。一方で可食部位が採取された個体はその種類に関わらず、半月程度で再び採取可能な状態にまで成長します。これらの異常性は収穫・伐採・もしくはSCP-858-JP-Aから外部に運び出された時点で消失します。現時点ではSCP-858-JP-A内部の食用植物・子実体を採取・消費することによる異常な特性は確認されていません。

SCP-858-JP-Aに存在する各個体が収穫されずに正確に100日が経過した場合、SCP-858-JPの洞口から100~150体前後のSCP-858-JP-B個体群が出現します。SCP-858-JP-Bは禿頭の身長1.8~2.4m・年齢30~40歳ほどのアジア系人種の容姿を持つ人型の異常存在です。全てのSCP-858-JP-Bは宗派や格式の統一性がない袈裟を着用しており、僅かに赤や緑に色づいた皮膚を持ちます。上記の特徴を除きSCP-858-JP-B個体の容姿に統一性はありません。SCP-858-JP-B個体群の出現は、その後発生する一連の異常現象の開始を表しており、その一連の異常現象はSCP-858-JP管理担当サイトから「収穫イベント」と呼称されています。

出現したSCP-858-JP-B群は最も近隣に存在する人間の共同体に向かい徒歩・駆け足で移動を開始します。この際移動ルート上に存在する一軒家や総人口数が極端に少ない共同体は無視される傾向にあります。1目的地に到着したSCP-858-JP-Bは一斉に「俺の尻を舐めろ」「俺の糞を喰え」といった内容の叫び声を上げ、無差別に周囲の人間の追跡・捕獲を開始します。SCP-858-JP-Bが人間の追跡・捕獲を開始した直後、SCP-858-JP-Bの肛門から大便の排出が開始されます。この現象は「収穫イベント」終了まで継続されます。

人間を捕獲したSCP-858-JP-Bは捕獲対象に自身の肛門を舐める、もしくは自身の大便を摂食するように要求します。この要求が拒まれた場合、SCP-858-JP-Bは怒気を含んだ声で捕獲対象をなじり、捕獲対象の顔・口に臀部・肛門を押し付ける、大便を直接口内へねじ込むなどの方法で自身の大便を捕獲対象に強制的に摂取させます。大便の摂食を行った人間は、それが非常に美味なSCP-858-JP-A内部で収穫可能な種の食用植物・子実体であると認識するようになります。後の検査でSCP-858-JP-Bの大便は形状や匂いの認識をゆがめる精神的影響を持った食用植物・子実体であることが判明しました。その後摂食者は他の人間の応答に一切反応を示さなくなり、SCP-858-JP-Bの追跡・捕獲の補助を行うようになります。

約30~50名程度の男性に大便を摂食させたSCP-858-JP-BはSCP-858-JPへの帰還を開始します。この際、大便を摂取した人間はSCP-858-JP-Bの集団に混ざりSCP-858-JPへと向かい移動を開始します。第三者による制止の言動は完全に無視され、強制的な引き留め行為に対しては周囲のSCP-858-JP-Bや他の摂食者による妨害が行われます。SCP-858-JPに到達したSCP-858-JP-Bと摂食者は内部へと侵入しSCP-858-JP-Aへ到達しますが、その道中でSCP-858-JP-B個体群は消失します。

SCP-858-JP-Aへたどり着いた男性の摂食者は、自身が運搬可能な最大量まで食用植物・子実体の採取を行い、それらを「採集イベント」が発生した土地へと運搬を行います。この間女性の摂食者はSCP-858-JP外部で待機を行い、収穫物の運搬作業にのみ従事します。帰還した摂食者は他の人間にSCP-858-JPの存在を流布し、収穫を援助するよう他者に要請を行います。要請の結果がどのようであれ、不定の時間を置いて摂食者は再びSCP-858-JPへと向かい、再び食用植物・子実体の採取と運搬を繰り返し行い続けます。この間摂食者は自由に食事や休憩を行うことが可能です。この一連の行動はSCP-858-JP内の食用植物・子実体の約90%以上が採取されるまで継続されます。

SCP-858-JPは201█年10月2日/新潟県██市にSCP-858-JP-B群が出現したことをきっかけに財団に存在を認知されました。SCP-858-JPの出入り口周辺には多数の車輪の跡や人間の足跡が発見されていることから、近年まで何らかの団体によりSCP-858-JPが活用されていた可能性が高いものとされています。また今回のSCP-858-JP-Bの出現は、SCP-858-JPを利用していた集団が何らかの理由で活動を停止したことが原因と推測されています。同年7月28日にSCP-858-JPの近隣に存在する██村にて多数の死亡者・行方不明者が発生する土砂災害が発生しており、住民の死亡や避難により██村は事実上の廃村状態となっています。現在研究チーム内ではこの死亡者・行方不明者・避難者の中にSCP-858-JPの活用を行う個人・集団が存在したという説が有力視されています。

SCP-858-JPの起源や出現年代は以前不明ですが、天明の大飢饉や長禄・寛正の飢饉をはじめとした日本国内で発生した大規模な飢饉の際、記録に残っている限りSCP-858-JP周辺村内での飢餓による死亡者が極端に低い点が指摘されました。そのため少なくともSCP-858-JPは1600年代には既に存在しており、周囲の村々の一部権力者、もしくは村の住人全体によりその存在を秘匿・独占されていたのではないかと推測されています。

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