SCP-860-JP
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アイテム番号:SCP-860-JP

オブジェクトクラス:Euclid

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SCP-860-JP-1の一例

特別収容プロトコル:SCP-860-JPの特性上その異常性を完全に収容下に置くことは困難です。日本国内の 学校給食の配布が行われている 全小中学校の昼食を最低でも3日に1回の割合で確認してください。SCP-860-JPの発生が確認された場合、学校の規模に応じた人数のエージェントを派遣しSCP-860-JP-1に関する記憶の処理を行ってください。この作業はSCP-860-JP影響下にある最も高学年の生徒らの卒業によってSCP-860-JPの影響が消失するまで毎日行われます。SCP-860-JPの影響下にある人間の学籍の変更はあらゆる手段を用いて妨害してください。

SCP-860-JPの影響を中断させる試みは現在禁止されています。

説明:SCP-860-JPは19██年から確認されている 全国の学校給食の配布が行われている小・中学校 全国の小・中学校で不定期に現れる異常現象です。SCP-860-JPの異常性が転移した場合を除いてSCP-860-JPは4月から翌年3月までの間に1度のみ発生します。

SCP-860-JPの影響が現れた小・中学校では本来予定されていた給食のメニューに関わらず、カレーライス(以下SCP-860-JP-1と記載)が給食として提供されます。SCP-860-JPの主な構成物は業務用████カレールー・人参・ジャガイモ・玉ネギ・肉(種類は豚・鶏・牛のいずれか)・その他スパイス類です。SCP-860-JPの発生の季節によってはその季節の野菜(ナスビ・インゲン豆・ピーマン等)が前述の具材の代わり、または追加の具材として投入されていることもあります。

提供されるSCP-860-JP-1は本来提供される予定だったメニューの一部(多くの場合一般的に“汁もの”と呼ばれるもの)が通常通り調理された後、給食室や給食センターから教室へと運搬されるまでの間に容器の中身が置き換わる形で出現します。そのためその日に提供される予定だったメニューによっては白米が提供されずカレールーのみが器に注がれた状態で提供されます。一度SCP-860-JP-1が給食で提供されたあと、その日以降の学校給食メニューの一部が全てSCP-860-JP-1に置き換わります。この状況に異常性が起こっている学校の職員・給食関連の職員・生徒及びそれらの同居者は一切疑問を抱くことはありません。その為SCP-860-JPの発生を早期に発見し対応することは困難です。

SCP-860-JP-1は1回提供されるごとに通常のカレーが常温で1日放置されていた場合と同様の進度で劣化を始めます。この劣化は季節による進行速度の違いは見られませんでした。日数が経つにつれてSCP-860-JPに腐敗・細菌・カビなどが発生します。SCP-860-JP-1内で発生する腐敗・カビについては比較的一般的なものであり特異なものは見られません。しかしSCP-860-JP-1内で発生する細菌・ウィルス(以下病原菌と表記)の中には感染源や国内での環境を考えた場合、通常では発生し得ない種類の病原菌も確認されています。

SCP-860-JP-1内で確認された病原菌については以下の通りです

・ウェルシュ菌
・カンピロバクター
・サルモネラ
・セレウス菌
・ノロウィルス(G1・G2・G2.17)
・ボツリヌス菌
・黄色ブドウ球菌
・腸炎ビブリオ
・病原性大腸菌(o-157・o-0111・o-0104)
・A型肝炎ウィルス

本来であれば確実に人体への悪影響を引き起こすほど腐敗したSCP-860-JP-1を摂取した場合でも関わらず、SCP-860-JPの影響下にある人間は通常通りにSCP-860-JP-1を摂取することができます。むしろSCP-860-JP-1を摂取した人間は「昨日食べたカレーよりもおいしい」と好意的な反応を示します。

SCP-860-JP-1の提供はその時点で最も高学年の生徒が卒業するまでの期間行われ続けます。最高学年の卒業が終了した時点でSCP-860-JPが与えた影響は消失し、後述するSCP-860-JP-2への変化も起こりません。しかし学校給食の廃止・転校などの理由でSCP-860-JPの影響が中断された場合、SCP-860-JPの影響は対象が死亡するまで残り続けます。

SCP-860-JP-1が給食のメニューとして連続で提供されている事実にSCP-860-JPの影響下にある人間が疑問を持つ、もしくは第三者によって疑問を持たれた場合。SCP-860-JPの影響下でSCP-860-JP-1を摂取した経験のある人間全員に食中毒に似た症状が現れます。食中毒の症状を現した人間(以下SCP-860-JP-2と記載)は口と肛門から茶色の粘液を放出します。粘液はSCP-860-JP-2がSCP-860-JPは-1を摂取していた期間に比例してより長時間・より大量に放出されます。粘液の放出で脱水症状は起こりませんが長時間の呼吸の阻害によって窒息する可能性は存在します。移動を行わないSCP-860-JP-2の粘液放出範囲は約5mほどです。しかしSCP-860-JP-1の摂取が長期間であった場合、SCP-860-JP-2の体は口と肛門から噴出される粘液によってコマのように回転し始めます。これによりSCP-860-JP-2は障害物にぶつかりながら高速で移動し始めます。この現象によってより広範囲へ粘液が散布されることになります。

粘液の放出を終えたSCP-860-JP-2は通常の重度の食中毒の症状を起こします。この状態になったSCP-860-JP-2は適切な処置を行うことで救助することが可能です。しかしSCP-860-JPの効果対象の多くが児童であるため、粘液の放出による体力の消耗や外傷が原因で死亡者が出る可能性は十分にあります。

放出される液体の主成分は未だ判明していませんがしばしば「カレーライスのような匂い」と表現されます。液体の中にはSCP-860-JP-1で確認された種類と同様のカビの胞子・病原菌などが含まれています。確認されたこれらの特性はいたって平均的なものであり異常性は見当たりません。しかしSCP-860-JP-2が人間の集団内で発生しこれらの病原菌をまき散らした場合、適切な処置を行わなければ大規模な食中毒の発生につながります。

追記1:20██/██/██
SCP-860-JPの異常性の発生防止のため、全国の学校給食配布の停止運動が実行されました。これに対し各教育・栄養関係者や多くの一般の市民から激しい抵抗が行われ計画の実行は困難を極めましたが無事全国の小・中学校の3/4で学校給食の廃止が実現しました。SCP-860-JPの対象となる学校が減少したことによりSCP-860-JPの発生個所の特定が以前より容易になりました。

しかし20██年██月██日、大阪府の████小学校の生徒及び教員の計7██人がSCP-860-JP-2へと変化する事態が発生しました。この事件により1██名のSCP-860-JP-2が死亡。発生時期が長期休暇であったこともあわさり多くの交通機関や娯楽施設が営業停止、二次被害による食中毒患者も発生しました。当該学校は学校給食廃止運動以前より学校給食が存在しなかった学校であり、財団の監視が緩んでいたことが事件の原因だと考えられます。

その後の調査により5月の半ばあたりからSCP-860-JP-1が出現していたことが判明しました。生存していたSCP-860-JP-2らの証言によるとSCP-860-JP-1は各教室内の空中に突如出現しそのまま教室の床に散乱、生徒らは床に散乱したSCP-860-JP-1を素手や口の直付け等の方法で摂取したと報告しています。

この事からSCP-860-JPは学校給食の配布が行われていない学校でも発生しうることが確認されました。この報告から学校給食廃止活動の停止が決定。SCP-860-JP発生の監視対象が全ての小中学校に拡大されることが決定されました。この決定に伴い特別収容プロトコルの見直しがなされています。

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