SCP-862-JP
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山形県大蔵村で新たに発見されたSCP-862-JP群

アイテム番号: SCP-862-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-862-JPはサイト-81██の低危険度収容室ロッカー内部に、防音措置が施された施錠付き収容箱に収められた状態で保管されます。また防音とSCP-862-JPの行動を阻害する目的のため、SCP-862-JPを収容箱内部に収めた後に、収容箱内の空間がなくなるまでシリコンパウダーを投入してください。現在実験用に5体のSCP-862-JPが収容されています。

未収容のSCP-862-JPが発見された際は、あらゆる宗教や何らかの特定の思想に深く傾倒していない事が確認されている財団職員により、現地でのSCP-862-JPの回収・破壊を行ってください。回収作業中は必ず3名以上の集団で行動してください。回収の際はSCP-862-JPに直接触れず、支給されるトングや虫取り網等を用いて捕獲を行ってください。回収・破壊作業終了後はSCP-862-JP発見地域周辺にて、SCP-862-JPの発生源の発見を目的とした調査を行ってください。

説明: SCP-862-JPは自立行動を行う、仏教徒を模した像の集団です。大きさはおよそ10~15cmほどで人間の垢と少量の銅の混合物で構成されており、構成物から予想される通りの耐久性を持ちます。SCP-862-JPの各個体の中には数珠のような物品を所持している個体が存在します。この数珠は周囲に存在する物体を加工し、製作されることが確認されていますが、現在までこの数珠が何らかの行為に使用された事例は存在しません。

SCP-862-JPは自身の行動を多数の人間に目撃される可能性が存在する場合は、あらゆる行動を停止し異常性のない像のように振る舞います。SCP-862-JPは人間の気配に非常に敏感であり周囲200~250m程の範囲であれば、直接目視を行わなくとも人間の存在を把握することが可能です。しかし一方で巧妙に隠蔽された監視カメラ等の存在は感知できません。

SCP-862-JPの周囲に存在する人間(対象)が単独、もしくは少人数の児童・高齢者である場合、SCP-862-JPは浄土真宗の形式に則った南無阿弥陀仏の念仏の読経を行い、集団で対象への接近を開始します。この時唱えられる念仏には、SCP-862-JP対する敵対心・恐怖心が消失するといった精神影響が存在します。しかし現代の多くの日本人に相当する、自らの信仰・思想に対しての明確な立場を持たない人間に対しては念仏による精神影響の効果が薄く、問題なくSCP-862-JPから逃走を図ることが可能です。一方で宗教に強い関心のある人間や宗教従事者、もしくは極端な無神論者や科学主義者・過激なベジタリアンなどの何らかの特定の思想に深く傾倒している人物に対しては精神影響が強く働き、SCP-862-JPの行動に対し抵抗する意志が消失します。この場合における「宗教」とは神道やキリスト教など南無阿弥陀仏の念仏を使用しない宗派も含まれます。ですが前述のようにSCP-862-JPの精神影響を深く受ける人物にはある程度の傾向はあるものの、その正確な基準は不明です。

対象へ十分に接近したSCP-862-JPは、両掌を用いて対象の肉体を擦るような動作を行います。SCP-862-JPが擦る箇所からは大量の垢が出現し、垢の出現に伴い擦られている部位の肉体が消失してゆきます。このとき対象は痛みを感じることはなく「心が軽くなる」「穏やかな気分になる」「毒が抜け出ていく」等の好意的な感情を抱き、この行動が継続されることを望むようになります。この行為により頭部や胸部など人間の生存に不可欠な部位を欠損したとしても死亡することはありません1。この行為が開始され約2分が経過した対象はSCP-862-JPと共に南無阿弥陀仏の念仏を唱え始めます。この効果は対象の母国言語が日本語でない場合でも発生しますが、その場合は発音が正確でなく初期段階では言葉に詰まることなども多いため、対象がSCP-862-JPの唱える念仏を自らの意思で模倣しているものと推測されます。

SCP-862-JPが人間の体をこすり続けると対象の体内から金で構成された阿弥陀如来像が出現します。出現する仏像はSCP-862-JPの念仏の影響を強く受けた人物であるほど大きく精巧な作りのものとなる傾向があり、一般的な宗教観を持つ人間の体内からは高さ約8~12cm、SCP-862-JPの影響を非常に強く受けた人間の体内からは高さ約18~27cm程度の仏像が出現します。周囲に他の人間が存在するときは続けてその人間に対し同様の行為を行います。周囲に他の人間が存在しなくなった場合、SCP-862-JPは読経を継続したまま阿弥陀如来像を囲うように円形の陣を組み始めます。SCP-862-JPに囲まれた仏像は徐々に発光をはじめ、光が500lm程度に達すると同時に消失します。

阿弥陀如来像の消失後、SCP-862-JPは残された人間の垢を集め自身と同じ姿へと形成します。形成された像は新たなSCP-862-JPとして自立行動を行い始めます。1体のSCP-862-JPを製作するために使用される垢の量は外見や重さから予想されるものより多く、平均的な体格の成人男性1人から形成されるSCP-862-JPはおよそ3~4体です。製作の過程で人間の垢以外の物質が使用されていないのにもかかわらず、構成物から銅が検出される理由は不明です。SCP-862-JP集団の総数が30体以上に増加した場合は、SCP-862-JPは各5~10体程度の集団に別れ、それぞれ別行動を行い始めます。

SCP-862-JPは蒐集院が財団に吸収された際に引き渡されたオブジェクトの一つです。記録に残っているSCP-862-JPの最初の発見は嘉元3年(1305年)であり、当時の日本に置ける仏教の普及率の高さとその信仰深度からSCP-862-JPは当時蒐集院内部で優先的に殲滅すべき対象として記録されていました。現在は日本国内の宗教に対する関心の薄れにより、一般人がSCP-862-JPに遭遇した場合であっても大抵の場合は問題なく逃走が可能であることから、蒐集院による保管時よりも比較的低脅威のオブジェクトとして扱われています。しかし蒐集院や財団により実施された度重なる未収容のSCP-862-JPの回収・破壊活動にも関わらず、現在においても未収容のSCP-862-JPが年に2回ほど発見されています。この事実から財団が未だに発見できていないSCP-862-JPの発生源が存在すると考えられています。

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