SCP-865-JP
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SCP-865-JP

SCP-865-JP

アイテム番号: SCP-865-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-865-JPはサイト-8141の標準人型収容室に収容されています。SCP-865-JPの異常性の確認及び鬱状態改善のため月に1回専門医の処方を行った後、一時間程度サイト周辺の散歩が認められています1。その際、担当職員は散歩ルート付近に水場がないか確認するようにしてください。

発生したSCP-865-JP-1に関しては担当職員は該当人物の身元を特定してください。その後1名財団エージェントを派遣しその人物に対してインタビューを行った後記憶処理を施し解放してください。上記の手順終了後、SCP-865-JP-1は焼却してください。

説明: SCP-865-JPは現在7█歳の日本人男性です。収容以前SCP-865-JPは、釣りを行っていました。調査の結果下記の特異性以外に異常は発見されませんでした。SCP-865-JPは収容して以来、軽度の鬱状態であり現在健忘症の兆候を見せています。

SCP-865-JPが水場で釣り2を行った場合、不確定な割合でSCP-865-JPと面識があるが1年以上会っていない人物に類似した人型実体の遺体を釣り上げます(釣り上げられた人型実体をSCP-865-JP-1と呼称)。 SCP-865-JP-1を釣り上げる直前まで魚影等は確認されておらず、水から上がる直前にSCP-865-JP-1は出現します。SCP-865-JP-1には稀に生存している人物も確認されています。

SCP-865-JP-1として釣り上げられると同時に本物の実体は、約数分間気絶状態に陥ります。気絶した直後を目撃した人物に事情聴取を行った所、「何かに溺れたような感じだった」と証言しました。気絶状態から復帰した人物は「体内に大量の海水が突然入ってきた」と証言しましたが、X線検査等で確認した所特に異常な点は見られませんでした。以下は、SCP-865-JPが収容後実験等で釣り上げたSCP-865-JP-1の一部抜粋です。

SCP-865-JP-1の詳細 該当人物の詳細
35歳前後と推測される女性 19██/█/██に一人暮らしを開始したSCP-865-JPの孫3
80歳前後と推測される女性 発見日時の約3年前に乳癌で死亡したSCP-865-JPの妻
40歳後半と推測される男性 SCP-865-JPが█山にて遭難した際に助けてくれた男性4

SCP-865-JPは19██/█/█、大阪府に位置する████公園の河川敷にて「おじいちゃんが川で死体を釣り上げた」と現場付近の男性が大阪府警に通報し、騒動になった事で財団が興味を引き調査を行った結果、異常性が判明し、正式に収容されました。以下は、発見直後及び収容後1年後にSCP-865-JPに対して行われたインタビュー記録です。

対象: SCP-865-JP

インタビュアー: エージェント・倉知

<録音開始 19██/█/█>

エージェント・倉知: あの死体の身元はご存知ですか?

SCP-865-JP: あぁもちろん。あの子はワシの孫じゃった、今はどこにいるのかねぇ。

エージェント・倉知: そうですか……。あなたはこれまで、釣りをしていた時に死体に遭遇した事はありましたか?

SCP-865-JP: これが初めてだと思うがなぁ。ワシが釣りを始めたのも、仕事を引退した後やったからなぁ。

エージェント・倉知: そうですか。死体を釣った時、どう思いましたか?

SCP-865-JP: どう……と言われてもなぁ。唯一の趣味である釣りにこんな衝撃的な出来事が起きたら……困惑するしかないでしょうねぇ。

エージェント・倉知: [3秒間の沈黙] そうですか。

SCP-865-JP: すまんの、若いの。力になれなくてな。

エージェント・倉知: いえ、大丈夫ですよ。今回はここまでにしますか?

SCP-865-JP: あぁ、構わないさ。しかし、あの子の死顔は安らかだったねぇ。

<録音終了>

終了報告書: SCP-865-JPはインタビュー終了後、この時釣り上げたSCP-865-JP-1の顔を拝む事を要求しました。この要求はSCP-865-JPの精神面での健康状態を鑑み承認される事はありませんでした。SCP-865-JP-1に該当した人物は特定後記憶処理を施し解放されました。

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