SCP-866-JP
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アイテム番号: SCP-866-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-866-JPの発生を抑制することが現時点では不可能なため、封じ込めはSCP-866-JP発生後の対応に焦点を置いています。SCP-866-JPは各々の例によって適切なカバーストーリーを展開し、発生地域の地形修復、死傷者への対応を行ってください。インターネット上で発見されたSCP-866-JPに関する情報は回収されます。

SCP-866-JP発生時、その地点周辺のスラウラグ銃撃装置1の制御権は収容チーム-866に移ります。スラウラグ銃撃装置を用いて、SCP-866-JP-Aに可能な限り攻撃してください。SCP-866-JP-Aによる反撃を考慮して、人的被害が発生する恐れのある有人攻撃は禁止されています。
████/██/██、財団は17の企業と契約を結びました。契約により、その企業によって製造が主導もしくは補助される車両には、遠隔起動が可能な爆弾が取り付けられています。SCP-866-JP-Aが爆破可能な車両であることが確認され次第、爆弾を起動してください。スラウラグ銃撃機構の発明と当契約により、SCP-866-JP-Phase-2を平均して7分程度短縮することに成功しています。

SCP-866-JPの記録映像は視認性の認識災害として、標準プロトコルに沿って保管されます。SCP-866-JPの精神影響に曝露した一般人は記憶処理の後に解放し、その生活が安定するまで継続的に監視してください。財団職員がSCP-866-JPの精神影響に曝露した場合は一時的にレベル0職員として扱われますが、2ヶ月間の定期的な精神鑑定の結果によって復帰が可能です。

説明: SCP-866-JPは高速道路上で発生する一連の異常なイベントです。現時点で、SCP-866-JPの発生条件について以下の事柄が判明しています。

  • SCP-866-JPは明確な前後関係にある2台の車両が存在しなければ発生しません。
  • SCP-866-JPは高速道路の終端までの距離が40km以下の地点では発生しません。
  • 現在のSCP-866-JP発生頻度は約130日に1度です。

SCP-866-JPは大きく3つの段階に分けられます。SCP-866-JPを強制的に中断する試みは成功していません。


Phase-1: 高速道路上を走行する1台の車両が、幾つかの現実改変事象を経験します(車両をSCP-866-JP-Aと呼称)。SCP-866-JP-Aは耐久性が大幅に強化され、SCP-866-JPが終了するまで走行能力を失わないようになります。
SCP-866-JP-Aの乗員はこの時点で本来の人格を喪失し、一定の人格に書き換えられます。乗員は観測の範囲外から規格不明の銃を生成し、完全な知識で取り扱うようになります。乗員がどのように観測範囲を認知しているのか、またどのように銃を生成しているのかは不明です。乗員は周囲への乱雑な銃撃を開始します。観測の限りでは、弾数の上限は確認されませんでした。
銃弾は他物質への接触時に、消失と共に爆発を起こします。これは他の走行車両を損壊/機能不全に陥らせる程度の威力です。一部の例では、銃弾は高速道路から逸れて落下し、山間部に広範な火災を齎しました。高速道路は部分的ながらも爆発に耐性を持ち、走行可能なスペースを最低限保ちます。

SCP-866-JP-Aの発生からおよそ10秒後に、SCP-866-JP-Aの後方に位置する1台の車両がSCP-866-JP-Aのそれと殆ど同様の現実改変事象を経験します。SCP-866-JP-A,Bの相違点は乗員の目的のみです。SCP-866-JP-Aの乗員が周囲への掃射を行うのに対し、SCP-866-JP-Bの乗員は「SCP-866-JP-Aの撃破」を目標とします。この目標に対する乗員のモチベーションは極めて高いものと思われます。
銃弾はSCP-866-JP-A,Bとの接触時には爆発を起こさずに消失します。これはSCP-866-A,Bの耐性によるものではなく、銃弾の性質によるものであると理解されています2

SCP-866-JP-Aの乗員がSCP-866-JP-Bの存在に気付くことで、SCP-866-JPはPhase-2に移行します。


Phase-2: SCP-866-JP-Aは乱雑な掃射を中止し、SCP-866-JP-Bへの反撃を主な行動とします。しかしながら、SCP-866-JP-Aの乗員は周囲への銃撃を完全に行わないわけではなく、SCP-866-JP-Bの走行を効果的に妨害するために周囲の車両や道路を爆発させようと試みます。
SCP-866-JP-A,Bは前後関係を維持したまま、銃撃戦及びカーチェイスを開始します。一部の事例において回収されたドライブレコーダーには、SCP-866-JP-A,Bの乗員が互いに敵意を抱いていると解釈出来る作戦指揮や暴言などが録音されていました。
SCP-866-JP-A,Bの異常な耐久性が原因で、Phase-2は15分~30分ほど持続します3。この間にSCP-866-JP-A,Bの運転手以外の乗員は様々な要因4によって必ず死亡します。しかしSCP-866-JP-A,Bの運転手はどちらも死亡しません5
現在までに確認されたすべての事例では、SCP-866-JP-Aが破壊されることによってPhase-2が終了しています。SCP-866-JP-Bを破壊するなどの検証は、被害の拡大が予想されるために実行されていません。


Phase-3: SCP-866-JP-Aの破壊に伴ってすべての現実改変事象が解除されます。SCP-866-JP-A,B及び道路の異常な耐久性は失われ、双方の乗員が取り扱っていた銃は消失します。SCP-866-JP-Aの破壊の際の大規模な爆発によってSCP-866-JP-Aの運転手は死亡します。そのため、SCP-866-JPの体験者はSCP-866-JP-Bの運転手のみとなります。
これ以上のイベント進行は確認されていません。

体験者及びSCP-866-JP(記録映像を含む)を観測した人物は、即効性の精神異常に曝露します。曝露者はSCP-866-JPに関連する出来事に対してのみ、正常な思考を保つことが不可能になります。明確な点として、曝露者はSCP-866-JPによって起こった被害を曖昧にしか知覚せず、興味を示しません。曝露者は「ガンシューティングゲームをプレイする」ことへの欲求を示し、プライベートな時間においてそれを達成しようとします。暴力的な訴えかけ、責務への無関心化といった、異常欲求に曝露した際の典型的な行動は確認されていません。しかし、記憶処理を用いても欲求を除去することは出来ません。このことから、SCP-866-JP及びその記録映像は視認性の異常なマーケティング効果を持つと理解されています。

インタビュー記録866-██

対象: ██氏

インタビュアー: ██研究員

付記: ██氏はSCP-866-JPの体験者である。

<録音開始, 20██/██/█>

██研究員: それでは質問を開始します。まずはあなたが体験したことを教えてください。

██氏: はい。記憶が曖昧ですが……前方の車が攻撃を始めました。銃弾が様々な方向に放たれ、爆発するのが見えました。周りの車が吹き飛ばされて、私は命の危険を感じました。それで私達は家族一丸となって反撃を決意したんです。最後には無事に車を倒すことが出来ました。

██研究員: 何か異常だとは思いませんでしたか?

██氏: もちろん今となっては、普通では無い事だと思っています。でも当時は、すべての事に疑問を抱いていなかったと思います。

██研究員: そうですか……例えば、銃を取り出したり、それを完璧に扱ったりすることに関しては?

██氏: ……記憶はとても曖昧なんです。普段なら不可能なことをしていたと思います。でも、感じたのは高揚感だけで……あれはひたすらに良い気分でした。一歩間違えれば死んでしまうような、そういうスリルを今まで感じたことが無かったので……

██研究員: つまり、貴方はあの出来事をポジティブなものと認識しているのですか?

██氏: そりゃあもう。ああいう体験をもう一度したいなら……[██氏は3秒間無言になり、表情の動きを停止する]……やはりゲームでしょうかね……ずっと頭の中に光景が残っているんです。通販でそういう感じのゲームを買ってみましょうかね……

██研究員: お聞きしますが、あなたは銃撃戦の最中に妻とお子さんを失っていますよね?

██氏: 追及しないでくださいよ。あれは…………ただのプレイングミスです。

<録音終了, 20██/██/█>

追記: 観察と研究によって、新たなSCP-866-JPの発生条件が判明しつつあると報告されました。最新██件のSCP-866-JP発生事例の内、約8割においてSCP-866-JP-Bの運転手は金銭的に裕福な人物でした。また、特定ジャンルのオンラインゲームにおける収益の高騰が、SCP-866-JPとの関連を指摘されています。このことから、SCP-866-JPは裕福な/十分な資産を持つ人物がSCP-866-JP-Bの運転手になるような"調整"がなされている可能性があります。この法則が確実だと判断され次第、特別収容プロトコルの更新が行われる予定です。

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