SCP-869-JP
評価: +7+x

アイテム番号: SCP-869-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-869-JPは位置の関係から現在の財団の技術力では完全な収容は不可能です。観測機を用いた定期的な監視を行い、該当する地域内ではSCP-869-JP-1の出現が考えられる楽器類を財団の買収した廃工場内に確保した空間内に一定の間隔を置いて並べて下さい。廃工場内には一般人を近付けさせず、警備員と監視カメラ、ドローンによる監視を行って下さい。回収に非協力的な住民に対しては記憶処理による楽器の回収、または範囲外への転居を対象自らの意思で行わせる為の工作を転居するまで行って下さい。範囲近辺の住民へはカバーストーリー「ギター泥棒多発」を流布し、通行目的で侵入した該当する対象にはカバーストーリー「緊急工事」の元、機動部隊に-11("誑かす男達")により範囲外への誘導、または回収、記憶処理を行って下さい。

説明: SCP-869-JPは現在海王星の公転軌道上に存在が確認されている人型実体です。やや痩せ気味の外見をしており、肩にかかる程度のロングヘアーに上半身裸に黒の光沢のある素材をしたロングジャケットとパンツ、胸元に赤いカリグラフィー調で「iREDRUM」と読み取れる文字がデザインされた服を身に着け、胸部には縫合された痕が常に存在しています。髪色は金色に根元付近は黒色で、顔の形状はモンゴロイド系の特徴が確認されています。未知のプロセスを用いて宇宙空間内での呼吸がこれまでの映像記録で確認されていますが、食事その他生理的な行動は今まで確認されていません。

SCP-869-JPは定期的に自分自身の心臓(以下SCP-869-JP-1)を自ら胸部の縫合を開いて取り出し、地球に向かって投げます。SCP-869-JP-1は形状は完全な人間の心臓ですが、SCP-869-JPが取り出して以降も脈動している様子が確認され、服にデザインされている文字とほぼ同等の形状をした赤色の「!R」の文字が刻印されています。SCP-869-JP-1は投げられ一定の距離を移動した後、地球内に転移します。現在転移が確認されているのは埼玉県██市を中心とする半径約20km内に限定されています。

SCP-869-JP-1の転移先は範囲内に存在するギター1に該当する楽器の上、またはその近くです。楽器を調べる様にSCP-869-JP-1は脈動しながら回転、または跳躍運動等により楽器に対して積極的な接触を行い、約15分の時間経過後消失します。この時にSCP-869-JPの掌の中にSCP-869-JP-1は再度転移しており、再度自身の胸部縫合痕を開きSCP-869-JP-1を戻す動作が確認されています。

接触中にSCP-869-JP-1に気付いた人間他犬猫等の生物が触れる、SCP-869-JP-1が触れている途中の楽器の移動が起こる、高所に陳列されていた楽器上からSCP-869-JP-1が落下する等SCP-869-JP-1に危害を加える可能性がある事象が発生した場合、その場からSCP-869-JPの掌の中へ転移をし、同時に海王星~水星間に位置する隕石群(以下SCP-869-JP-a)が対象またはその近辺を狙って落下を始めます。SCP-869-JP-aは大きさを問わずSCP-869-JPの服と同じ文体で「!R」のデザインが表面に浮かんでいる為、非活性時での識別が可能です。
凡そ9割以上が大気圏通過の熱により燃え尽きますが、残存するSCP-869-JP-aはピンポイントで対象を狙う為確実に死亡者並びに周囲への被害が発生します。以下はこれまでに確認された被害記録です。

日付、SCP-869-JP-1発見位置 被害 備考
2003年8月16日、個人経営の楽器店内のアコースティックギター上 2名死亡、店内の半壊を確認。 SCP-869-JPの異常性発覚前であり、有力な情報は得られず
2007年2月1日、民家内、幼児用のギター型の玩具近辺 6名が建物の倒壊に基く重軽傷、猫1匹死亡。 関係者とその近辺にカバーストーリー「地盤沈下」を流布
2009年█月██日、小型ライブハウス内、セッティング中だったバンドグループのベースギター上 なし 財団の介入により被害の抑制に成功した例。ライブハウス内全員へのカバーストーリー「不十分な換気」を流布
2012年11月██日、██高校体育館内、文化祭演奏中のエレキギター上 24人死亡、天井の崩落等により64人が負傷、生徒23人が精神的ショックを抱く 関係者全員にクラスB記憶処理、近隣含めてカバーストーリー「老朽化による崩落」を流布
201█年██月█日、██博士アパート内のダブルネックギター上 建物全壊による27人の死亡、164人の負傷者 ██博士は当時不在。カバーストーリー「重大な欠陥住宅」を流布

大気圏内に突入したSCP-869-JP-aからは対象者の近辺へ電波が発信されており、解析の結果SCP-869-JPに対する崇拝感情及びSCP-869-JP-aに対して非協力的な態度を取った事に対する粗雑な罵倒等の言葉を交えたメッセージである事が確認されています。
また、SCP-869-JP-aによる被害が発生した場合その24時間以内に被害を受けた死体の近く、または建物内にメッセージカードと数種の物品が出現します。これらに異常性は確認されていません。
メッセージカードは以下の定型文に埋め込む形で被害状況やSCP-869-JP-1発生地点等が日本語で記されており、被害に関する詳細を認知する事が出来ます。

この度は私iREDRUMのファンによって[死傷者、建物被害の詳細]という凄惨な被害が発生した事、心からお悔やみ申し上げます。今回の件につきましては私が[SCP-869-JP-1転移場所となる建物の住所、名前等]内において[SCP-869-JP-1が転移した楽器]に対して興味を持っていた所に妨害を受けた、と誤解した一部の熱意あるファンとの事故であったと理解しています。現在新たな私のギター捜索の為の休業中では有りますが、ファンの誤解を生んでしまった行動を取った結果発生する事の無かった被害が発生してしまった事につきまして、心ばかりの品を送らせて貰う事でファン達への誤解並びに被害に遭った其方様への謝罪とさせて貰います。死者の鎮魂、生存者の早急な回復、建物の復興を心より願っています。
――――孤高なるiREDRUM

以下のリストはメッセージカードと共に出現が確認された物品です。

  • 赤文字で「iREDRUM」と読める刺繍が角に施された15×15cmの木綿製黒ハンカチ
  • 600gの石炭。一部組織にダイヤモンドから変質した形跡を確認
  • 2頭身にデフォルメされたSCP-869-JPを模したストラップ
  • 「iR」と文字が彫られた指輪。表面は97.78%の純銀で薄くコーティングされ、内部の素材は隕鉄である事を確認
  • SCP-869-JPの着用しているものと同型のジャケット。素材は牛革で極めて上質
  • 25×25cmの正方形の厚さ0.2mmのチタン合金板。表面には油分の強い塗料でSCP-869-JPのサインが描かれる
  • モノクロ85ページ、フルカラー23ページからなるSCP-869-JPの写真集。内容には[データ削除]も含まれる。
  • [データ削除]

SCP-869-JPは「天王星の公転軌道上で演奏するギタリスト」として存在が確認、当初はAnomalousアイテムに分類されていましたが、海王星軌道上への移動並びに所持していたギターの消失が確認された直後に異常性が発現。限定された範囲の拡張される可能性、現在収容が不可能である事、SCP-869-JP-aの及ぼす被害規模からKeterクラスへの再分類が決定されました。

補遺: 木星の惑星近辺、水星軌道、土製軌道上等合計█箇所に直径50~100kmからなるSCP-869-JP-a群が発見されました。既に存在していたか別要因による隕石群のSCP-869-JP-aへの変化、既存のSCP-869-JP-aが増殖したか等の発生要因は現在調査中です。

補遺2:地上へ衝突、残存しているSCP-869-JP-aの内部を分析した結果、一般的な鉱物に加えて殆ど炭化した人間の爪、毛髪、排泄物、隕鉄製の未知の電子部品等が発見され、DNA調査が可能な組織においては全てが同一人物の物であり、、電子部品を解析した結果以下のメッセージデータ、音声データが確認されました。

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