SCP-889
評価: +8+x

アイテム番号: SCP-889

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-889は完全にコンクリートで封じられており、研究の為に1箇所だけエアロックが取り付けられています。政府医療研究施設として偽装されており、建物は標準的な警告と書かれたセキュリティフェンスに囲まれています。翌年に備えて、機動部隊は隔月で一帯周辺を掃除することになっています。SCP-889のどんなプレ収容品も無力化、または捕獲し、生物研究エリア32に持っていくことになっています。奇妙な生物の噂、目撃には最大限で対処することになっています。

四半期ごとにSCP-889内部の標本を作製することになっています。原核生物がSCP-889の影響を受ける、または職員が奇妙な病気にかかった場合、SCP-889は焼却され、無期限に封印されることになっています。全職員と器材は完全に除染されることになっています。

説明: SCP-889はアメリカ、モンタナ州███████の数マイル北部にある放棄された牛舎です。破損した納屋がSCP-889を囲っています。近所に人が生活した跡は無く、現在から以前の所有者の情報は不明です。

SCP-889内では2種の雄と雌の動物、または植物の配偶子から生存可能な子孫を生み出すことができます。これは受精の間、染色体が新しい再配列をすることによって引き起こされます。異なるゲノム大きさ、倍数性の配偶子の場合、染色体は増殖するか、結合します。発達の限界は研究中です。動物の大きさ、生殖器の構造、受精が体内、体外と異なる種がいることを考慮すると、人工授精は実験の90%で有効でした。

遺伝子の組合わせとSCP-889で生まれた子供の特徴は通常、父親、母親両方から均一に分配されます。しかし、身体の大きさ、血液型、ホメオスタシスは必ず母親側から受け継ぎます。雑種に生殖能力はなく、両親間のゲノムの相違点、寿命、子供のゲノム適合には直接的な相関関係があります。

SCP-889は同種の動物を認識させず、異種の動物を交配相手にしようとする性質も示しました。このためSCP-889に晒された人間には注意を払わなければなりません。

SCP-889は性別がないまたは単細胞生物には効果を発揮しません。異なる生物界の交配実験は同様に成功しませんでした。

SCP-889は生物研究サイト32の管轄下にあります。動物実験と研究を行うための小型飼育施設がSCP-889の近くに建設されました。

実験記録889-A: ██/██/2009から██/██/2010にかけてSCP-889を使った交雑実験が実施されました。すべての実験において人工授精が行われました。下記は関連実験か選別した記録です。

実験-889-A-1
日付: ██/██/2009
父親: アルビノの実験用ラット(Rattus norvegicus)
母親: アルビノの実験用ラット(Rattus norvegicus)
生成期間: 21日
子供の数: 7
メモ: この実験は比較のために行われました。結果は正常。成長した子供は健康的で、平均体長22cmです。

実験-889-A-2
日付: ██/██/2009
父親: ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)
母親: アルビノの実験用ラット
生成期間: 21日
子供の数: 14
メモ: 成長した子供は体長15cm、褐色、キチン質、体節、6本足で尾がありません。標準的な実験用ラットより臆病です。口器は不規則で役に立たないものもいます。解剖では標準的な恒温の哺乳類の構造を示しました。

実験-889-A-3
日付: ██/██/2009
父親: 牛(Bos primigenius)
母親: 猫(Felis silvestris catus)
生成期間: 98日
子供の数: 1
メモ: 成長した子供の体長は50cm。牛のような頭蓋骨/顔に猫のような体型/大きさです。平均的な猫ような俊敏性はありません。餌は草を好みます。解剖により典型的な牛の第一胃が現れました。

実験-889-A-4
日付: ██/██/2009
父親: セキセイインコ(Melopsittacus undulatus)
母親: タイセイヨウサケ(Salmo salar)
生成期間: 19日
子供の数: 12
メモ: 成長した子供の平均体長は40cm。緑がかった青。鱗は溝があり細長く、かなりの水の抵抗を受けます。胸鰭は広げることができ、翼のようです。標準的な屈曲運動ではなく胸鰭を使ったぎこちない"飛行"運動で泳ぎます。小さく、曲がった嘴があり、岩から取れる藻を餌として好みます。

実験-889-A-5
日付: ██/██/2009
父親: スイートコーン(Zea mays)
母親: ベイスギ(Thuja plicata)
生成期間: 様々
子供の数: 257
メモ: 子植物は様々な変化を見せ、おおまかな種類に分別されました。

5-1: "トウモロコシの木"、松毬の代わりにトウモロコシの実をつける以外は標準的な杉。分析により穀粒は無毒だと示しています。被験者は味を"奇妙であるが、不味くはない"と評価しました。
5-2: "トウモロコシ松毬の茎"、実が荒い毬になること以外は標準的なトウモロコシ。穀粒は5-1と同様。
5-3: "トウモロコシ松毬の木"、通常の松毬や実をつける代わりに荒い毬のトウモロコシの実をつけること以外は標準的な杉。被験者は実の味を"気色悪い"と評価しました。
5-4: "杉の茎"、トウモロコシのような茎に杉のような枝が生える植物。
5-5: "斑の杉"、緑と黄色の針を生やす杉の木。黄色の葉は実際にはトウモロコシの実が変化したものであり、花や松毬からできたものではありません。この葉から作られたコーンブレッドは被験者から"美味しい"と評価されました。
5-6: "硬いトウモロコシ"、植物は硬く、皮なような殻の実をつけます。
5-7: "針のトウモロコシ"、植物は杉の葉のような松毬という以外は標準的な実をつけます。種類5-7-2では樹の幹を生やします。

種-889-A-5の年間成長周期は各ケースでより遺伝的に類似した親の周期を反映する傾向にありました。SCP-889で生成された雑種は生殖不能ですが、挿し木と組織培養による再生は成功しています。成功した見本は親植物からの変化は示しませんでした。移植した第一世代での再雑種形成はまだ試験していません。


実験889-A-9から-16はFarrago Project(寄せ集め企画)の下で実施されました。アクセスは制限されています。

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