SCP-914-JP
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アイテム番号: SCP-914-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-914-JPはカバーストーリー"行政差し押さえ物件"を用いて立ち入りを制限します。男性職員のSCP-914-JP内部への侵入はDクラス職員以外には許可されません。SCP-914-JP-Aへのインタビューは女性職員のみに許可されます。

説明: SCP-914-JPは愛知県██市に位置する民家です。SCP-914-JPは異常性を獲得したと考えられる以前は██氏の居住地であり、同氏は2017/██/██に行方不明となっています。

SCP-914-JPの異常性は内部に成人男性(以下、対象)が侵入した際に発生します。SCP-914-JP内部に入った時点で、対象に取り付けられた全ての通信機器は途絶します。SCP-914-JPへの成人男性以外の人間による侵入の試みは全て失敗に終わりますが、門の横にあるインターフォンを介してSCP-914-JPの内部にいると考えられる実体(以下、SCP-914-JP-A)と会話することは可能です。SCP-914-JP-Aの声は60代の日本人女性のものであると推定されています。成人男性がインターフォンを介してSCP-914-JP-Aと会話した際、SCP-914-JP-Aは玄関を解錠している、という旨を伝えます。1この発言を聞いた人物は何らかの精神影響により、自発的にSCP-914-JPへの侵入を試みます。

SCP-914-JPに対象が侵入して約2週間後、SCP-914-JPの窓から庭先に内容物の詰まったビニール製のゴミ袋が投げ出されます。このゴミ袋をSCP-914-JPに対する敷地からの回収やゴミ袋自体の解体の試みは成功していません。超音波による内部検査では、このゴミ袋の内部にナプキンなどの大量の女性用生理用品が詰まっています。現在、このゴミ袋は███袋存在しています。またこれらのゴミ袋と別に、SCP-914-JPの敷地内には大量の非異常性の投棄物が散乱しています。対象がSCP-914-JPから脱出した例は現在まで確認されていません。

SCP-914-JPは近隣住民から所謂、"ゴミ屋敷"として認識されており、██市役所の担当職員がSCP-914-JPの住民に勧告を行うために侵入した後、行方不明になった事件をきっかけに財団の収容下に置かれました。

補遺: 以下は、SCP-914-JPのインターフォンを介して行われたSCP-914-JP-Aとのインタビューの抜粋です。

インタビュアー: エージェント・長谷川

付記: SCP-914-JP-Aにはエージェント・長谷川が市役所職員であるという旨を伝える。またエージェント・長谷川は女性であることに留意。

<記録開始>

[インタビュアーはSCP-914-JPのインターフォンを押す]

インタビュアー: すいません、██さんはいらっしゃいますか?██市役所の……

SCP-914-JP-A: あー、はいはいはいはい。私が何だっていうの?

インタビュアー: そこのゴミ袋に関してなんですが、綺麗にして……

SCP-914-JP-A: 私に言わないでよ!これは息子たちの仕事なんだから、あの子らが放ったらかしたら、私の仕事じゃないわよ!放っておきなさい!

インタビュアー: ですので、私たちが……

SCP-914-JP-A: あんたらが動かしてどうすんのさ。

インタビュアー: この話はまた落ち着いてしましょう。ところで、私たちの市役所の職員である██ ███があなたの家に入った後、音信不通になってしまったのですが、これに関して何かご存知でしょうか?

SCP-914-JP-A: ああ、███かい。あの子も良い子だったね。ここの市役所で働いてるのかい。やっぱり私の息子だけあって能力が良い仕事についたのね。

インタビュアー: ██はあなたの息子さんではないはずですが?

SCP-914-JP-A: 何言ってるのよ。私の生んだ息子、腹を痛めて世間に出してやった息子のことを何言ってんのよ?

インタビュアー: なるほど、興味深いお話ですね。今日のところはここまでに……

SCP-914-JP-A: あ、そうだ。

インタビュアー: 何でしょう?

SCP-914-JP-A: そろそろ娘も欲しいなあ、って思ってたのよね。

<記録終了>

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