SCP-944
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封じ込め以前のSCP-944内部

アイテム番号: SCP-944

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 外部からの侵入及び実験作業が目撃されるのを防ぐため、SCP-944の周囲を高さ3メートルの不透明な塀で囲ってください。案内には使用禁止の建物として記載し、封鎖区域を示すために「工事中」の看板を設置してください。██ ███遊園地警備員の制服を着用したレベル1職員により、区域内の警備および許可のないものの侵入を防いでください。

Dクラスでない職員がSCP-944内部に立ち入る場合、安全経路を示す床の青いラインにしたがって移動しなければなりません。”おもしろ広間”は、その異常効果への暴露を避けるため立ち入り禁止です。

Dクラス職員をSCP-944内部に立ち入らせる場合、事前にGPS位置追跡装置を皮膚下に埋め込んでください。

説明: SCP-944は、かつて█████州███の██ ███遊園地にて”鏡の迷路”のアトラクションとして利用されていた一階建ての建築物です。いくつかの異常現象が確認された後、この建築物は財団によって確保されました。異常現象が観測される場所は限定されているため、遊園地の他の施設は一般公開されています。

定期的に、SCP-944内部を歩いている人間が本来の道を外れ、鏡の中に入っていくのが確認されています。実験を多数行ったのにもかかわらず、財団はいつどこでどのような異常現象が起きるのか予測することができませんでした。また、”おもしろ広間”にある歪曲した鏡は、それを見た人間に永続的な歪曲をもたらすことがあります。

SCP-944は2006年に建設され、事件944-U-1発生までは通常通り運用されていました。SCP-944の異常な能力がなにによってもたらされたものであるのかは不明です。

事件944-U-1: 201█/█/██、53歳の男性█████ █████が迷路から出てきて、メンテナンス用地下通路で3日間迷っていたと主張しました。SCP-944内部にはメンテナンス用地下通路は存在しません。男性は脱水症状を治療したのちに帰されました。警備員は彼が酒に酔っており、主張の内容は妄想の産物であると考えました。

事件944-U-2: 201█/█/█、12歳の少年█ ████ ████████が手足に三度の火傷を負った状態で迷路内の廊下Bにて発見されました。少年は”放火魔ピエロのジッポー”と名乗る人物によってレンガ造りで窓がない部屋に約7時間監禁され、火傷を負わされたうえに[データ削除済み]されたと主張しました。少年はピエロが「これはただのショーなのさ、ボウヤ!」1と言っていたことを覚えていました。

SCP-944内部には、少年が説明したような場所は存在しません。警察によって加害者の大規模な捜索が行われましたが、発見されませんでした。

事件944-U-3: 201█/██/██、迷路から出てきた24歳の女性███ ███████は、迷路内の”おもしろ広間”にて”ちっちゃくなる鏡”の前で立ち止まったところ、身長が101.6cm(3フィート4インチ)まで縮んでしまったと主張しました。彼女の身長は迷路に入る際には175cm(5フィート9インチ)でした。

財団職員がこの事件に関する警察の報告を傍受し、該当地域を封鎖、関係者にBクラス記憶処理を施しました。SCP分類が決定した後、封じ込めが行われました。その後の調査により、SCP-944に入ったうちで█人が行方不明になっていることが明らかになりました。

補遺: 封じ込め後に行った実験

ロボット・ドローンによるSCP-944内部の探索では、異常現象の発生は確認できませんでした。このため、Dクラス職員を用いた実験が許可されました。

実験944-C-1:
日付:201█/█/█
被験者:D-12154 SCP-944内を好きなように歩かせました。
被験者は廊下Cの22番ミラーを通り抜け、消失したように見えました。GPS追跡装置はD-12154が700マイル離れた██州の█████にいると示しました。被験者を回収したところ、彼は█████ホテルの舞踏室の鏡から抜け出たと述べました。その後ミラー22を調査しましたが、特に異状は見られませんでした。

実験944-C-2:
日付:201█/█/██
被験者:D-21332 SCP-944内に立ち入らせました。
被験者は廊下Aの5番ミラーの中に入り込みました。被験者の叫び声が確認されたため、セキュリティチームを派遣しました。D-21332は鏡の中に(向こう側に、であるかもしれない)閉じ込められているように見えました。鏡はDクラス回収のために破壊されました。[データ削除済み]。

実験944-C-3:
日付:201█/██/██
被験者:D-23187 SCP-944に入るよう命じました。
被験者は廊下Aの5番ミラーの中に入り込みました。被験者は廊下Bのミラー15に入り込み、その後廊下Cのミラー22の前で全身を薄いガラスの膜で覆われた状態で死亡しているのを発見されました。鏡には損傷及び異状は見られませんでした。

実験944-C-4:
日付:201█/██/██
被験者:D-24100 SCP-944に入り、青いラインに沿って”おもしろ広間”に行くよう命じました。
被験者が”おもしろ広間”で倒れているのが発見されました。被験者は身長が229cmに伸びており、また[データ削除済み]、遠隔操作によって回収しました。被験者は臓器の大規模な損傷により、10分後に終了しました。

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