SCP-948-JP
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アイテム番号: SCP-948-JP
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発見当初のSCP-948-JP。

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-948-JP内部に立ち入ることは現在禁止されています。SCP-948-JPは物置に偽装した収容室内に収容し、内部にいかなる生物が立ち入ることも禁止されます。収容室は劣化や破損が無いか2週間おきに検査されます。

説明: SCP-948-JPは、愛知県██市の██緑地の一部に存在する、木製の小鳥の像を閉じ込めた鳥籠を中心とした、面積にして15㎡ほどの円形の土地です。鳥籠と小鳥がいつ頃設置され、異常性がいつから現れたのかは不明です。

SCP-948-JP内部に立ち入った人間は、何か薄い殻のようなものが壊れる音とともに、丸く、卵のようなものを踏み潰した感覚を足元に感じます。季節によってはSCP-948-JP内部には落ち葉が散乱していますが、SCP-948-JP内部に立ち入った人間は皆一様に落ち葉を踏み潰した感触とは違うと主張します。この音は小さなものですが、至近距離にいた人間には聞こえる場合があり、集音マイクなどでも捉えることが可能です。

SCP-948-JP内部に人間が立ち入り、上記の音、感覚を体験してからおよそ3時間後、SCP-948-JP内部にSCP-948-JP-1が出現します。SCP-948-JP-1は一般的に販売されているアイスクリームの棒や割り箸、単なる小枝などの木製の棒であり、その表面には乱雑な字体で「○○のはか」などと書かれています。これらが記されていたインクを調査したところ、その全てが血液であると判明しました。

SCP-948-JP-1例:
SCP-948-JP-1-a:発見当初、既に立てられていた。アイスクリームの棒にカエルの血で「けろすけのはか」と記載。
SCP-948-JP-1-b:発見当初、既に立てられていた。割り箸にウズラの血で「ぴよりんのはか」と記載。
SCP-948-JP-1-c:発見当初、既に立てられていた。アイスクリームの棒にミミズクの血で「ぽうきちのはか」と記載。
SCP-948-JP-1-d:初期収容の調査のため立ち入ったエージェントによって出現した。小枝にカエルの血で「げこみのはか」と記載。
SCP-948-JP-1-e:収容の際に誤って立ち入った建築作業員によって出現した。アイスクリームの棒に羊の血で「めぇばあさんのはか」と記載。
SCP-948-JP-1-f:別の作業員がSCP-948-JPの効果範囲を見誤り立ち入った際に出現した。割り箸に人間の血で「とにーにょのはか」と記載。
SCP-948-JP-1-g〜Ea:記録を参照のこと。

補遺: 音声記録:事案-948-JP-1
初期収容時、財団より指示を受け収容室を建設していた作業員によって125本のSCP-948-JP-1-g〜Eaが発生しました。以下はその際の記録音声です。

<録音開始, 201█/12/16>

財団職員: では、トラックから16〜45番の鉄骨、板を取り出してください。

██作業員: 了解。これらを図面通りに組み立てればいいか?

財団職員: はい。作業が完了したら私に伝えてください。

██作業員: 了解した。

<2時間の間、██作業員は部下と共に鉄骨を組み立てる。この際破裂音やその他の異常は訴えず>

財団職員:では、そこに屋根を取り付けます。物置に偽装しての収容になりますので、トラックから48〜56番のトタンを取り出してください。

██作業員: 了解した。

<作業員らは1時間ほどでほとんどの屋根を取り付け終わる。>

██作業員: これで最後の一枚だ。オーイ、渡すぞー!

<██作業員は屋根の上に居る別の作業員にトタン板を渡す。>

財団職員: 大丈夫ですね。では、私は一度サイトに報告を…

██作業員: ……ちょっと待ってくれ。

財団職員: はい?

██作業員: 何か聞こえるぞ。

財団職員: ん……<音を聞き取るためか、職員は沈黙する>

██作業員: ……ほら、ほら、ほら。録音はオンになってるだろうな。ヤバイぞ、これは。

?⁇: くしゃっ。ぱり。<老人のものと思われる高い声>

財団職員: ……逃げましょう!取り敢えずここを離れて…

██作業員: 聞こえたかー!お前ら早く逃げろ!

???: くしゃっ、ぱちゅっ、ぺち、ぷち、ぱりぱりぱり。くしゃっ。ぐしゃっ、ばり、みちみちみち、ぶちゅっ。

財団職員: みなさん急いでください!音が、……あぁ音が!

██作業員: バッカ野郎何やってる!早く…< 一名の作業員が屋根から降りるのに失敗し地面に転げ落ちる。██作業員が助けに向かったと思われる>

???: ぱりぱりぱり、ぐしゃっ。ぐしゃっ、ぐしゃっ、ぐしゃっ、ぐしゃっ、ぱちゅん。ばりばりばりばりばりばりばりばり。ぱりん。ぱりぱりぱり、ぱりん。ぱりぱりぱりぱりぱりぱりん。うふふ。
<録音終了>

財団サイトになされた要請により30分後に機動部隊員が駆けつけました。財団職員及び作業員の殆どは無事に避難していましたが、██作業員だけが逃げ遅れた作業員を助けるために向かい、SCP-948-JP外部の地面から突如生えてきた無数の割り箸、アイスクリームの棒、小枝、ベニヤ板などによる突傷を全身に負いました。以降、SCP-948-JP-1の発生は確認されていません。

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