SCP-952-JP
評価: +15+x

アイテム番号: SCP-952-JP
IMG_9613.jpg

消失前のSCP-952-JP

IMG_9095.jpg

SCP-952-JPの上に存在する道路

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-952-JPとその周辺の道路は一般人が侵入・接近しないように常に進入規制を掛け、カバーストーリー「地盤のズレによる進入禁止危険区域」を流布してください。
SCP-952-JPの約150m周辺を進入規制として、警備員4名以上を交代制で常に配置してください。進入規制を強引に突破しようとする一般人がいた場合、即座に身柄を拘束した後にクラスA記憶処理を施してSCP-952-JPの侵入規制区域より1km離れた地点で開放してください。

SCP-952-JPに直接的または間接的に触れるような実験を行う際には、セキリュティクリアランスレベル3以上の職員の許可が必要です。
 
 
説明: SCP-952-JPは千葉県佐倉市に存在している67cmの幅を持った用水路です。SCP-952-JPに流れる水の成分に異常性は無く、いたって普通の多少の不純物が混じった水です。アスファルト舗装の道路の下をトンネル状に貫通して流れています。SCP-952-JPを視認出来るのはこの道路から観測した時のみです。SCP-952-JPの上流や下流が存在しているはずの地点から観測した場合、SCP-952-JPがあるはずの地点には地面のみが存在しています。
 
SCP-952-JPは道路側からSCP-952-JPの上流か下流の流れに添うように辿っていったときにSCP-952-JPの異常性が発揮されます。(以下、SCP-952-JPを辿る者を被験者と表記)
 

IMG_1464.jpg

消失後のSCP-952-JP

被験者がSCP-952-JPを辿りながら60〜100mほど進むと、SCP-952-JPを視認する全ての人間が女児の声と思われる音声を知覚します。(以下、その音声をSCP-952-JP-a、知覚した人間を知覚者と表記)知覚者は全員が同一の音量で、SCP-952-JPとは別方向から聞こえたと報告しています。知覚者はSCP-952-JP-aに対して興味を示し、SCP-952-JP-aが存在すると考えられる方向に視線を向けたいという欲求が発生します。この欲求に逆らった例は現在まで確認されていません。SCP-952-JP-aに視線を向け、全員の視界から消えたSCP-952-JPはその姿を完全に消失します。SCP-952-JPが元々存在していた場所には、周囲と比べ刈り取られたような跡が残りますが、土に雑草が群生している地面の状態になります。消失の瞬間の記録・知覚は現在まで成功していません。
 
SCP-952-JPに直接または間接的に触れる辿り方を行った場合、本来はSCP-952-JP-aが発生するであろう地点で、被験者とSCP-952-JPが消失します。この後、被験者がどこに消えたのかは未だ解明されていません。
消失した日時から30日が経過した日の同時刻に、消失した被験者は付近の道路の上に仰向けに寝た状態で出現します。出現の瞬間を目撃しようとした人物や機械には再度SCP-952-JP-aとそれにまつわる現象が発生します。
 
 
 
 
実験記録952-JP-1 日付20██/10/24

対象: SCP-952-JP

実施方法: D-1134に通信機とビデオカメラを持たせ、SCP-952-JPを映しながらSCP-952-JPに沿って脇道を辿っていくように指示。

結果: 約63mほど進んだところで、SCP-952-JP-aが発生した。D-1134はSCP-952-JP-aに対して驚き、手からビデオカメラが落下。SCP-952-JPとは別の角度で落下したため、SCP-952-JPが消失する瞬間を映すことには失敗した。
被験者は''少し離れたところで女の子が泣いているような音が聞こえた''と報告している。映像記録ではSCP-952-JP-aが発生したと思われる時間に、非常に小さい音声ノイズが記録されていた。

分析: SCP-952-JPは消失する瞬間を絶対に見せないつもりらしい。何度か同様の実験を行ったが、ビデオカメラはすべて消失の瞬間を捉えることはできない向きに、不自然な回転を伴って落ちた。 - ██博士

 
 
実験記録952-JP-2 日付20██/10/25

対象: SCP-952-JP

実施方法: D-1134に通信機とビデオカメラを持たせてSCP-952-JPを映しながら、SCP-952-JPに沿って脇道を辿っていくように指示。D-1556は道路側からSCP-952-JPを常に視覚できる位置に待機。D-1556は椅子に四肢を拘束して首を固定し、開瞼器を取り付けてSCP-952-JPを確実に視認できる状態にした。

結果: 約60mほど進んだところで、SCP-952-JP-aと思われる音が発生した。以降のD-1134の反応は実験記録952-JP-1と同一。SCP-952-JP-aの発生と同時にD-1556は視力を喪失した。

追記: 20██/10/26 10:55にD-1556の視力は突然回復した。

分析: 今までのは偶然ではなかった。SCP-952-JPが消失の瞬間に異常性を発生させているのはこれでほぼ確定した。 - ██博士

 
 
実験記録952-JP-3 日付20██/10/26

対象: SCP-952-JP

実施方法: ダイバースーツとシュノーケルを着用したD-2334に耐水性のインカム型通信機とビデオカメラとGPSを持たせ、SCP-952-JPに直接潜って辿るよう指示。

結果: 約80mほど進んだところで、被験者がSCP-952-JPと共に消失。道路に残り、D-2334の監視をしていたエージェントにはSCP-952-JP-aと思われる事象が発生。エージェントは''茂みの中で女の子が笑いながら遠くへ走り去るような音が聞こえた''と報告している。
D-2334の消失した地点であろう地面の上にD-2334の衣服以外の持ち物が残されていた。

追記: 20█/11/25に、D-2334は路上に仰向けに寝た状態で再出現した。
(再出現後のDクラス職員に対するインタビューは補遺-1を参照。)

 
 

実験記録952-JP-4 日付20██/10/28

対象: SCP-952-JP

実施方法: 小型のラジコンヘリに下向きに小型カメラを設置し、空中からSCP-952-JPを撮影する。ラジコンヘリの全国大会に出場経験のあるD-23███が操作する。

結果: 小型カメラが道路から約78mの地点をとらえた時に、SCP-952-JP-aと思われる衝撃が発生。ラジコンヘリの4本のプロペラの内1本が完全に折れてラジコンヘリは墜落し、修復不可能になるまで損傷した。

 
 
 
 
補遺1:

インタビューログ 日付20██/11/25
対象: 実験記録952-JP-3にて再出現したD-2334

インタビュアー: ██博士


 
 
補遺:2 日付20█/11/28

実験前の待機中のDクラス職員によって、SCP-952-JPの近辺より土の被さった状態で1枚の写真と1枚の破り跡のある紙片が発見されました。写真には6、7歳ほどと思われる少女がSCP-952-JPと酷似した河原で、笑顔で花冠を持っている様子が映されていました。紙片には殴り書きのような書体で2行の文章が書かれていました。内容は以下の通りです。


 
 
特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。