SCP-963
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装着されていない状態のSCP-963-1

アイテム番号: SCP-963

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-963-1は現在、ブライト博士の助手として分類されるDクラスによって管理されています。この助手は財団への忠誠心と心理的安定性についての評価に基づき、O5-█によって選抜されました。

SCP-963は十分な強度を持ったエポキシ樹脂を使用して、対象者の額か手の甲に装着されます。SCP-963-1は現在鎖に繋がれ、対象者の首に掛けて保管されています。SCP-963-1を隠す行為は禁止され、全ての試みは対象者を殺害することで阻止されます。

もしDクラスが30日間無事に過ごした場合、彼らは処分され新たなDクラスがSCP-963-1を装着します。O5-█の通達によりSCP-963-1を装着したDクラスは自然死するまで処分を延長されてから、次の装着者に引き継ぎます。

注意: 12/13/████現在、SCP-963-1をEuclidまたはKeterに分類される人間型SCPに接近させる行為は禁止されています。違反者は処分されます。O5-6, O5-8, O5-9によりこの指令は撤回されました。

注意: クレフ博士、コンドラキ博士による事案SCP-239-bの発生に伴い、O5クラス3人の許可を得ずにSCP-963-1をサイト17へ侵入させる行為は禁止されます。この指令に対する違反者は処分されます。O5-6, O5-8, O5-9によりこの指令は撤回されました。

説明: SCP-963-1は円周およそ15センチ程の、白色金で作られた首飾りです。卵型にカットされた███カラットのルビーの周囲に、13個の█カラットダイアモンドがブリリアントカットで、星形に飾り付けられています。SCP-963-1は、超自然現象について書かれた多数の本に囲まれて、自殺したと思しき██████ ███の所持品の中から発見されました。そのエリアのエージェントはSCP-963-1に傷を付けることができないことに気づき、プロトコルXLR-8R-██に基いてこれを確保しました。

新進気鋭の若手研究員であったジャック・ブライト博士1がSCP-963-1の性質に関する研究に割り当てられ、[削除済]にアクセスする権限を与えられました。その年の終わり、SCP-076-2の封じ込め違反が発生し(文書SCP-076-2-19Aを参照)、死者数[削除済]、負傷者数██の結果となりました。ブライト博士はSCP-963-1を手に持って移送している最中にSCP-076-2の収容房を通りかかり、この封じ込め違反における最初のKIB(Killed in Breach)の1人となりました。およそ█日後、瓦礫に覆われたエリアの清掃を命じられたD1-113が残骸の中からSCP-963-1を発見し、それを拾い上げると、明らかな変化がD1-113に現れました。以下は当時のインタビューです。


インタビュー記録x████、日付: ██-█-████

████: お名前を教えていただけますか?

D1-113: ジャック・ブライト、あんたもよく知ってるだろ?

████: 私の記憶によるとあなたはTom Higlyで、終身刑の一環として私たちと共に働いています。

D1-113: 冗談はよせよ!何故私がそんな……(この時SCP-963-1がD1-113から取り上げられる。後のMRI検査により、D1-113の全ての高次脳機能が停止していることが明らかになった。SCP-963-1がD1-113の手に戻されると、この脳機能は回復した)

████: ブライト博士?

D1-113: へ?何だって?

████: 妙なことになったぞ。


多くの追試を経た後、生命ある人型の存在がSCP-963-1に直接触れると、対象者の人格は消去され、ブライト博士の人格が対象者に乗り移ることが確認されました。ブライト博士の根源的記憶が宿主から宿主へ乗り移るのです。

もし対象者が30日間SCP-963-1との接触を保ち続けると、脳機能が故ブライト博士と同一のものに変化します。その段階でSCP-963-1を取り上げると、対象者は独立したブライト博士のコピーとして振る舞うようになります。ブライト博士が自身を複製し、共同で研究することは禁じられていましたが、彼が財団に貢献しこの現象を解き明かすこと以外には興味を示さない人物であると判明したため、特に禁止する必要はないと判断が見直されました。

ブライト博士はSCP-963-1から解放されることを強く望んで、自ら多岐にわたる実験を行なっています。博士に対するインタビューは██████ ███がSCP-963-1を作動させるために自殺を選択したがために、この首飾りに乗り移ることができなかった可能性を示唆しています。ブライト博士は彼がオリジナルの所有者と異なり、偶然によって殺害されたことがSCP-963-1を作動させる鍵であったとの仮説を立てています。

SCP-963-2.jpg

[データ削除済]の手に持たれたSCP-963-2

SCP-963-2に関する記載
██/██/████、O5-9からSCP-963-1のレプリカを作成せよとの要請が行われました。SCP-963-2の完成まであらゆる試みが失敗して来ましたが、しかしついに [データ削除済]

SCP-963-2に関するあらゆる情報の閲覧にはセキュリティクリアランスレベル5が必要です。レベル5権限を持たずにこれ以上の情報にアクセスしようとする者は終了処分されます。

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