SCP-971-JP
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アイテム番号: SCP-971-JP

オブジェクトクラス: Keter

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機動部隊く-1”飛行艦隊”が撮影した交戦中のSCP-971-JP。

特別収容プロトコル: SCP-971-JPは東経███度、北緯██度の太平洋上に存在し日本政府とアメリカ合衆国政府の協力下で監視されます。SCP-971-JP内の復興事業は財団と日本政府が率先して行う事が決定しており、これらの資金協力はアメリカ合衆国政府が行います。
SCP-971-JP内部の状勢は新SCP-971-JP内政府に派遣された20名のエージェントによって随時報告され、財団からの直接的な新SCP-971-JP内政府に対する指導や指示は米日971-JP間休戦協定により禁止されています。
SCP-971-JPの規模は財団の収容許容範囲を超えており、直接的な対象の収容は困難です。その為、SCP-971-JP近海の海上には軍艦3隻とスクラントン現実描を搭載した駆逐艦が配置され、これらの監視に留められています。
新SCP-971-JP内政府からの宣戦布告が行われた場合は機動部隊く-1”飛行艦隊”に事態が報告され、SCP-971-JP応戦プロトコルに則ったうえで即時戦闘が行われます。

説明: 2000年現在SCP-971-JPとは休戦協定を結んでいるのみであり、その膨大な規模や軍事力の完全なる抑制には至っていません。また、これらの協定の破棄がどの段階で行われるかも明らかになっていません。

SCP-971-JPは熱気球の形状をした侵略用空中要塞および国家です。対象の球皮(エンベロープ)内は既存の時空法則を大きく逸脱しており、内部には総面積120,000km²の階層が計2000階存在します。
SCP-971-JPのこれらの階層は大まかに分けて三種類に分類され、主に「居住階層」、「軍事階層」、「生産階層」と呼称されています。外見部分から見た階層の大まかな区分に関しては第1階層は球皮頂点の部分に位置し最下層は球皮の最下部分に位置します。
SCP-971-JP内部はその外見上の見た目とは異なり大型戦艦の内部構造と酷似しています。その為、壁や床など全てが金属製(恐らく鉄である。)の素材で構成されており、しかし、天井部分がそれぞれの階層で消失していることにより階層内部から外部の様子の確認が可能となっています。

SCP-971-JP内では大多数の人型実体が生活しており、それらは自らをカメドニア人(以下、SCP-971-JP-A)と呼称しています。対象の見た目は通常の人間と同様の外見をしており、体質や生物学的にも人間と大差ありません。

SCP-971-JP内は一国家として独立しており、その国家体制は典型的な軍事独裁国家の様子を呈しています。その為、総人口9億2000万人の半分を占める男性全員が兵士として活動しており、内部に置かれている学校機関の教育内容も殆どが軍事的戦略に関する知識や兵器運用についての講義に集中しています。また兵士以外のSCP-971-JP-Aにも内部の消費物の生産に関わる職が割り当てられています。
SCP-971-JP内政府は常に地上への侵攻を軸にした政策を行使しており、侵略行為および交戦時の作戦立案本部としても機能します。これらの政策や作戦はSCP-971-JP-Aの有する第二次世界大戦前の歴史認識に基づき決定されており、「かつて旧SCP-971-JP国家は地上に君臨し絶対的権力と勢力をもって世界を支配していた。しかし大戦勃発による列強諸国からの武力制圧に耐えきれずSCP-971-JP内に避難した。」と認識されています。これによりSCP-971-JP内政府はSCP-971-JPからの脱出および旧SCP-971-JP国家の再建を模索、地上への侵略行為はそれの達成の為であると思われます。
休戦協定が結ばれる1999/11/7以前は三人のSCP-971-JP-AがSCP-971-JP内の全国民を指導しており、事実上の独裁国家を構築していました。しかし、財団機動部隊による三人の最高指導者の殺害により指揮系統を喪失したSCP-971-JP内政府は機能を喪失、現在の状態へと移行しました


SCP-971-JPのもう一つの特徴としてゴンドラ部分にある「時空操作装置」と呼称されている装置が挙げられます。この装置の目的は主に球皮内の時空異常の操作であり、これによって内部の異常が発生していると思われます。なお、これら機械の正確な原理は未だ解明はされておらず、財団職員による操作を一切受け付けないことから完全なる抑制には至っていません。
この装置に関する担当研究者の見解では、これらの装置は人為的に現実改変的事象を発生させる為に設置されていると推測され、しかしこれらの構造には本来これ程の事象を発生させるに足る機能は有しておらず、にもかかわらず異常現象の操作が行えます。
また、この装置は時としてSCP-971-JP自体の防衛装置としても機能し、その際は対象に対する攻撃全てが透過する、または不可視状態へと移行するという事象を発生させます。

これらの機能は財団所有のスクラントン現実描を使用することによって抑制が可能です。しかし、それら装置の継続的な使用による収容は現実的に困難であるため、戦闘時の対応策として現在もSCP-971-JP近海に配置されるのみの状態を維持しています。

補遺1: SCP-971-JPは1998/1/2に発生した財団保有のオブジェクト護送用船舶の襲撃事件を切っ掛けに発見されました。当時、この護送用船舶は石油タンカーに偽装されており、当時のナンバリングでSCP-████-JPを護送中でした。しかし、回収地点から出航しておよそ10日目の深夜2時、突如上空からの砲撃を受け船舶は沈没、SCP-████-JPが破壊されるという事案が発生しました。これにより任務に参加していたエージェント3名、研究員10名、機動部隊12名全員が死亡、後の調査によりこの攻撃はSCP-971-JPによるものであることが判明し、当時のSCP-971-JP内政府は攻撃目標を日本へと指定、その目標へ運ばれる物資の破壊を目的とした作戦行動であったことが分かりました。なお、当時のSCP-971-JP内政府はこれに対して「大日本帝国の資源輸送船が我々の領海内に侵入した。また、その乗組員は武装しており、これは立派な領海侵犯かつ宣戦布告である。これより、我々カメドニア第三帝国は大日本帝国に宣戦布告する。」と主張しており、前述した内容の放送を日本国政府へと直接発信しました。

この事件により財団はSCP-971-JPを認識。なお、対象の出現は恐らく突発的に発生したものと思われ、船舶内に置かれていたセンサーにもそれらしい反応は一切記録されていませんでした。
この報告を受け、O5評議会はすぐさまSCP-971-JPの収容作戦の実行を決定。作戦開始からおよそ1年後、機動部隊艦隊によるSCP-971-JP内政府の無力化と共に日本政府とアメリカ合衆国政府の立会いの下でSCP-971-JPとの休戦協定が結ばれました。

以下はSCP-971-JP攻略作戦の概要です。より詳しい概要を閲覧する場合は機動部隊く-1”飛行艦隊”所有の作戦資料を参照してください。なお、これらの資料閲覧の際には機動部隊隊長の来愛 宗一郎隊長の許可が必要になります。

攻略作戦概要: これらの作戦は機動部隊く-1”飛行艦隊”の指揮のもと行われました。

・この後、SCP-971-JPに対する本格的な交戦作戦が決行されました。なお、当時は今作戦を最終作戦と仮定していたため機動部隊はこれを本対SCP-971-JP攻略作戦と命名。しかし、SCP-971-JPの収容失敗及び全艦隊即時撤退という結果により第二回対SCP-971-JP攻略作戦に改名されました。

以下は当時使用された兵科のまとめです。
使用兵器
・空母二隻 ジョージ・ワシントン、ジョン・C・ステニス
・ミサイル巡洋艦三隻 CG-71(ケープ・セント・ジョージ)、CG-73(ポート・ロイヤル)、CG-72(ヴェラ・ガルフ)
・イージス艦二隻 DDG-68、DDG-69

・戦闘期間は1998/1/5~1998/3/19を有し、結果、戦闘初期段階では財団機動部隊艦隊側の戦闘機と射程範囲外からの巡航ミサイル攻撃により一時期は優勢に運びました。その際、SCP-971-JP側は撤退行動と思われる動きを見せ、作戦本部は対象の収容を目的とした作戦行動へと移行。しかし、突如SCP-971-JPが消失するという事案が発生、そのおよそ12秒後、対象が艦隊後方に出現し同時に砲撃を開始。相手側主砲と戦闘機による攻撃の激化が確認された為、全部隊の即時撤退が行われました。

・研究班の報告により、次回作戦でのスクラントン現実描を搭載した駆逐艦の導入が決定しました。また、それに際してSCP-971-JPの内部調査を兼ねた作戦が立案、1998/3/21、第三回対SCP-971-JP攻略作戦が決行されました。作戦概要はスクラントン現実描を使用することでSCP-971-JPの現実改変を抑制し、その間に高高度から降下させた機動部隊をSCP-971-JP内部へと潜入させるという物でした。また、本作戦においての戦闘はあくまで継続的かつ最小限の反撃行為のみに留められ、使用された巡洋艦等は囮として利用されました。

結果、SCP-971-JP対策特別研究班の見解同様、スクラントン現実描を使用したことでSCP-971-JPの時空操作能力の一時的な抑制に成功。戦闘開始と同時に後方待機の空母より降下機動部隊を搭乗させた飛行機が離陸し、巡洋艦二隻による砲撃と突如発生した「時空操作装置」の使用不能により一時的に反撃を遅らせました。その10分後、SCP-971-JPから戦闘機および爆撃機が発進、財団機動部隊艦隊も巡洋艦二隻による迎撃射撃および空母より離陸した戦闘機による立体起動戦へと移行し、作戦開始からおよそ2時間後、降下部隊が目標高度に到達したことが報告、その30秒後に作戦を決行しました。これにより機動部隊総勢13名による高高度降下が行われ、全隊員のSCP-971-JP内部への潜入が確認。同時にSCP-971-JPがスクラントン現実描の影響下から離脱したため、この時点をもって第三回対SCP-971-JP攻略作戦を終了。これ以降は侵入した機動部隊によるSCP-971-JP内部制圧作戦へと移行されました。

・鬼殺し作戦の失敗により作戦本部は内部反乱勢力の協力の下、SCP-971-JP内における人民の解放の喚起や最高指導者2名死亡に関する情報の流布といったプロパガンダ作戦を実行しました。これを機に財団は逃走した残り1名の最高指導者の捜索と暗殺を目的とした第二次鬼殺し作戦を決行。本作戦は1998/8/3~11/6の期間を有し、議事堂への直接的武力行使をもって制圧しました。なお、当時は目標殺害に関する手段は非戦闘員の殺害以外のどのような方法も許可されており、兵装もSCP-971-JP内部に存在する兵科を使用。政府側、反対勢力側、総勢278名の死傷者を出す結果となりましたが7度目の襲撃にて議事堂内部に機動部隊員3名が潜入し、政府側武器庫を爆破しました。これを皮切りに議事堂内部からの攻撃と議事堂正面の反乱勢力本隊による挟撃作戦が行われ攻撃目標は陥落、その後、最終目標である最高指導者の発見と共に作戦は終了しました。

補遺2: 以下は米日971-JP間休戦協定に関する大まかな概要です。

1999/11/7に制定された休戦協定はアメリカ合衆国政府、日本政府、財団、新SCP-971-JP内政府間で行われた、戦争行為禁止および平和維持に関する協定です。
概要: 主にSCP-971-JP内の兵器使用禁止や侵略行為、戦争行為の禁止、軍事教育の撤廃、それに対して財団や日本政府には戦後復興を目的とした支援活動の推奨および新政府設立に際する法整備と新体制への協力が義務付けられている。今後SCP-971-JP内国家は日本政府、アメリカ合衆国政府、財団の管理の下での活動が許可される。なお、復興支援は日本政府が担当しそれらの資金提供などはアメリカ政府が行う。

補遺3: 現在SCP-971-JP内の軍事施設等は非活動の状態を維持されており、今後は財団指導の下アメリカ合衆国政府と日本政府によるSCP-971-JPの監視が決定しています。なお、日本支部理事とO5はこの状態を収容状態であると認定し、収容プロトコルの整備を行いました。
しかし、これらの収容状態はあくまでSCP-971-JP内が前述の戦争行為により機能不全に陥ったが為に発生している現象に外ならず、SCP-971-JP内国家が復興した際の今後の行動予想の困難さなどから対象のオブジェクトクラスはKeterが妥当であると決定されました。

2000年現在、SCP-971-JP内の復興はほぼ完了しおり、新SCP-971-JP内政府による民主主義を取り入れた新体制による平和維持を目的とした法整備と活動が行われています。しかし、新SCP-971-JP内政府は防衛のための最低限の兵力保持は国家における権利であると主張しており、SCP-971-JP内の軍事施設及び兵器の完全撤廃に反対しています。このことからも完全なSCP-971-JPの抑制には至っていないと判断され、現在もSCP-971-JP内政府からの宣戦布告に対する応戦プロトコルの更新が行われています。

追記: 以下の記録は、SCP-971-JPの製造時期やSCP-971-JP-Aの主張する歴史認識に関する裏付け調査などから得られた2000年現在のSCP-971-JPに関する見解です。

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