SCP-CN-214
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アイテム番号: SCP-CN-214

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-CN-214の外形が特殊なため、サイト-CN-14から派遣されたフィールドエージェントは現地自治体の衛生部門と協力し、「実験室のバイオハザード物質の予期せぬ漏洩の調査」というカバーストーリーのもと、SCP-CN-214と疑わしき幼苗の捜索を行い、可能な限り現地でそれを隔離し、焼却してください。サイト-CN-14に収容されているSCP-CN-214が凋落する兆候を見せた場合、捜索に当たっているフィールドエージェントは、凋落したオブジェクトの代わりとしてオブジェクトの幼苗を1株採取し、持ち帰ることが許可されます。SCP-CN-214の最大影響範囲がいまだに明らかになっていないことから、いかなる国もいかなる形式のオブジェクトを保有していないようにしなければなりません。

SCP-CN-214の成長がステージ2に達した場合、強制的にそれを移動/除去する試みはすべて禁止されます。同時に、最寄の財団サイトに連絡し、その成長の進行度に従って下記に掲載される特別収容プロトコルを実行しなければなりません。

説明: SCP-CN-214は樹木の形をとる、未知の粘菌の集合体です。幼苗の高さは約0.3メートルで、記録上で最大の成体は高さ15メートル、樹冠の幅は20メートルに達します。SCP-CN-214はあらゆる環境に対し、極めて強い適応性を見せており、いかなる地域でも定着し、正常に成長することが可能です。

SCP-CN-214の構造は主に、樹幹状の構造と樹根状の構造の2つに分類されます(以後、それぞれ樹幹・樹根と呼称)。樹幹の外観は人体の肺の血管構造を模しており、オブジェクトの成長につれて、肺の毛細血管に似た樹枝を出現させます。また樹根については、人体の手部の血管構造を模しており、根部の表皮は半透明で、内部では暗紅色の液体が流動しています。生化学的な分析によると、この液体の中には赤血球および結核菌・ペスト菌・炭疽菌4など、数多くの高い致死性を有する病原菌が含まれています。

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まもなくステージ2に達するSCP-CN-214の樹幹

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ステージ1のSCP-CN-214樹根、手部の血管構造を模している

SCP-CN-214-1は未知の粘菌です。オブジェクトの外層組織は、摂氏60度以下の環境において硬化する特性を有しており、寄り集まってSCP-CN-214を形成します。オブジェクトは固定した周期で分裂生殖を行い、SCP-CN-214を”成長”させます。オブジェクトが人体に侵入した場合、硬化した組織は分解され、同時に驚異的な分裂/分化能力を発現させます。この時、オブジェクトは体内にある潜在的、あるいは既に発病している疾病/症状を捜索し、該当部分の細胞および組織に変化して、病変部位に置き換わる、またはそれを除去することで疾病/症状を治療する作用を発揮します(詳細は実験ログSCP-CN-214-Aを参照してください)。しかし、一旦オブジェクトが人体に侵入すると、免疫系に対して様々な規模の損傷をもたらします。損傷の規模は体内にあるオブジェクトの個体数と比例の関係にあります。

通常、SCP-CN-214は約3年の成長サイクルを有します。特徴の違いから、成長サイクルは以下の4段階に分類されます:

ステージ1: ステージ1はSCP-CN-214の幼苗状態です。この段階では、SCP-CN-214の樹幹は樹枝を生じさせておらず、同時に根部の液体も半凝固状態となっており、手部状の構造は完全に開かれた状態に見えます。この時、SCP-CN-214は外界に対して能動的な影響を及ぼさず、SCP-CN-214を移動させた場合も、いかなる不利な状況を引き起こしません。

ステージ2: ステージ2はSCP-CN-214の成長段階です。この段階では、SCP-CN-214は活発に成長し、樹幹に肺の毛細血管に類似した樹枝を生じ始め、根部の表皮の色は明らかに薄くなっていき、内部の液体は流動を開始します。そのため、この段階のSCP-CN-214を移動させるあらゆる試みは、組織の大部分の損傷と、根部の断裂を引き起こし、内部にある危険度の高い病原体の流出を招きます。この段階に入ると、SCP-CN-214は外部に向けて、ある種の”胞子”(後に、硬化したSCP-CN-214-1個体と判明)を放散し始めます。放出された胞子は極めて長い寿命を持っており、あらゆる経路で拡散します。現在、その最大飛散距離として、チリで生息するSCP-CN-214がカナダのバンクーバー市の市民に対して影響を与えた例が記録されています。SCP-CN-214の胞子が人体に侵入すると、脳神経および免疫系に定着し、影響を受けた対象は「未だかつてない爽快感」を感じるとともに、この感覚は最も近辺に存在するSCP-CN-214個体にもたらされたものであると帰結し、それに対して崇拝の念および保護したい欲望を抱きます。隣接するSCP-CN-214間の距離は平均して100キロメートルとなっているため、被影響者は必ずしも影響をもたらした個体を保護する訳ではありません。

ステージ3: ステージ3はSCP-CN-214の成長が停止してから、組成の50%が消耗するまでの期間です。この段階では、SCP-CN-214の手部状の根部は握り拳の状態へと完全に変化します。継続して胞子を散布しているものの、影響範囲がステージ2の最大飛散距離を超過することはありません。この時、SCP-CN-214の本体付近には1体の人型実体(SCP-CN-214-2)が出現します。SCP-CN-214-2は被影響者の面前にも現れ、被影響者に対し、SCP-CN-214の樹枝を湯で煎じ、飲むように促します。この過程は阻止不可能であることが証明されており、SCP-CN-214-2は任意の被影響者の元に到達できると推測されています。この段階に至ると、SCP-CN-214-1は被影響者の免疫系に対し、最大規模の損傷をもたらします5。また、脳神経への刺激も継続して行われており、被影響者はSCP-CN-214に対して依存するようになり、その他のあらゆる人為的な医療手段を拒否します。被影響者のSCP-CN-214に対する保護欲も顕著に高まり、SCP-CN-214に対するいかなるネガティブな発言も、被影響者の暴力的挙動を招きます。

ステージ4: ステージ4はSCP-CN-214の組成の50%が消耗した後の段階です。この段階では、SCP-CN-214の根部の液体は完全に凝固し、胞子の拡散も停止します。SCP-CN-214-2もこの段階で消失します。この時、被影響者はSCP-CN-214に接触した他の人物に対して極めて高い攻撃性を示し、SCP-CN-214を獲得するためにあらゆる手段を講じます。この段階になると、大部分の被影響者はSCP-CN-214を争奪する際に起こした衝突により、死亡します。また、SCP-CN-214が完全に消耗すると、影響範囲内にある全てのSCP-CN-214-1個体も死亡します。存命の被影響者についても、深刻な免疫系の障害により、全員が死亡します。外部からの医療的補助の試みは、対象からの激しい抵抗を受けることが証明されており、被影響者が自殺に至ることもあります。

SCP-CN-214-2は70歳前後に見えるギリシャ系男性で、自身を”ヒポクラテス”と称します。SCP-CN-214-2はSCP-CN-214の影響を受けた人物の元へ、妨害を受けることなく辿り着くことが可能で、対象の母語を流暢に用いて、”ヒポクラテスの樹”の治療効果を宣伝します。同時に複数のSCP-CN-214株が発生した場合、それぞれの株ごとに1体の独立したSCP-CN-214-2が生成されます。後の研究から、SCP-CN-214-2の発言は被影響者に対して、精神影響を与えることはないと判明しています。しかし、実体との交流を経た被影響者は、いずれもSCP-CN-214に深い畏敬と信頼の念を抱くようになります。特筆すべきこととして、SCP-CN-214-2は被影響者でない人物に対しては、踏み込んだ交流を行おうとしない傾向にあります。インタビューSCP-CN-214-Cの実施以降、さらなる交流の要求については却下されます。

SCP-CN-214が初めて確認されたのは、中国浙江省[編集済]です。異常な植物崇拝を行う邪教が財団エージェントの高い関心を招いたことから、迅速にSCP-CN-214の最大影響範囲が測定され、現地での収容が実施されました。その後、世界各地のアノマリー記録を調査した結果、SCP-CN-214は数百年前かそれ以前の時点で既に存在しており、また、SCP-CN-214は前兆無しで、あらゆる地点に出現できることが判明しました。この特性について、現在有力視されているFenrir博士の仮説では、SCP-CN-214の種子は人間に吸入されなかった胞子が分化して作成したものだとされています。仮説の証明にはさらなる研究が必要です。

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