音声記録279-022
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これは音声記録O-CN-279-022であることに注意してください。
繰り返します。
これは音声記録O-CN279-022であることに注意してください。
あなたはきっと、なぜ「報告書の作成とデータベースへの登録が完了したら、ファイルを一旦閉じた後で時間をおいてから再度データベースにアクセスして確認し、ファイルに変更点が見られた場合にこの録音を聴くように」と指示されたのか疑問に思っているはずです。私は、あなたがこれを聴くことが無いことを願ってます。何故ならばあなたがこの録音を聴いているということはつまり、我々の計画が失敗に終わったということだからです。だからこそ、この項目番号の編集は不可能です。

現時点で可能な限りの情報で、この項目について説明しましょう。始まりは半年前に遡ります。新たに異常な性質をもったオブジェクトが収容されました。担当に配属された胡博士がオブジェクトを非活性化しSCP-CN-279として記録しようとしたとき、胡博士はすでにSCP-CN-279の報告書が存在することに気づきました。突然のことではありましたが、胡博士は自身の報告書で元有ったデータを上書きしたのちにこの案件をサイト管理者に報告しました。

その後胡博士が担当したオブジェクトに配属された技術スタッフが情報を閲覧するためにSCP-CN-279のデータベースにアクセスしたところ、その内容は胡博士が報告した、「元々あった由来不明の文書」と同一のものに編集されていました。胡博士の報告書の復元を試みましたが上記の内容以外は完全に削除されていました。この報告書の書式は財団で通常用いられているものとは明らかに異なっていたため、スタッフの誰かの悪戯であるとされ、報告書は再び胡博士による記述で上書きされたことで問題は解決したかのように見えました。しかし、事態はこれで終わってはいなかったのです……。

数日後、追加の実験を行い報告書に新たな記述を追加しようとした胡博士が、またもドキュメントの内容が変更されているのを発見し、異常性に気づきました。ファイルを更新し、再び開いた時このドキュメントの異常性が発現します。SCP-CN-279の内容は、何度もミスが無いか確認し、何度も保存の実行を確認しようとも次回開いた時には同じ文章に戻っています。つまり"安全等级: 绝对安全,不用怀疑" "特殊收容措施: 不用了,项目就在这里,它不会长腿的。"というものです。何度編集を試みても報告書はこの内容を表示します。

SCP-CN-279の異常な性質が確認されたため報告書は紙媒体で作成されることとなり、胡博士が書いた報告書は厳格な監視の元に置かれることとなりました。しかし、全職員との直接的な接触が断たれた瞬間には紙に書かれた内容もまた、財団データベース上のそれと同じ内容に変化していました。報告書の筆跡は胡博士のそれと同定されました。

次の実験では文書を何人で書こうとも、またどんな言語を用いようともデータの復元が自己修復が発生することが判明しました。ただ単に紙の上に「SCP-CN-279」と書くだけでも、次に確認するときには全文が同じ筆跡で記述されていました。SCP-CN-279を別のものに置き換えようという試み―例えば「279」を中国漢字で「二七九」としたり、他には日本片仮名,ドイツ語,英語など―もまた全ての文書が元のSCP-CN-279の内容に復元される結果に終わりました。これらのことより我々はO5権限の下に、とある最終的な試みを実行することとなりました。

この試みでは、既存のすべてのSCP-CN-279文書が破壊され、その存在を知る全てのスタッフの関連記憶を消去します。これにはO5人員も含みます。記憶消去から12時間の間いかなる人員とも接触せず財団データベースのSCP-CN-279にもアクセスしていない職員1名がO5によって署名された文書を受け取り、新たに発見されたオブジェクトにSCP-CN-279の番号を割り振って報告書を作成するように取り計らわれます。作成された新たな報告書は1度簡単に人目から隔離した後で再度視認により「内容は変化しているのか」「また変化があった場合内容に含まれる特別収容プロトコルに今までとの相違は見られるのか」を確認します。

我々はSCP-CN-279の自己復元効果が音声記録には影響しないということを発見しました。正しい報告書をここに記録します:

アイテム番号: SCP-CN-279

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 存在しません。SCP-CN-279の報告書に手を加えることはできないという性質のため、オブジェクトは財団データベースの項目:SCP-CN-279に収容されているものとします。

説明: SCP-CN-279は、原因不明の存在に起因する異常な報告書です。報告書の体裁は財団の最低限の形式基準を満たしておらず、またいかなる上書きや変更がなされようとも、人間による監視を一瞬でも逃れた場合自己復元します。この自己復元効果は紙媒体の記述や電子媒体の記述で確認されていますが、音声記録はその限りではありません。音声記録の場合はこのように、内容を保持することが可能です。

ああ、そろそろ私の記憶を消去するときが来たようだ。私は、この音声記録が誰にも聴かれずに済むことを心の底から切に願う。

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