SCP-CN-797
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アイテム番号: SCP-CN-797

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現時点では、SCP-CN-797の居場所の特定や収容措置は不可能と考えられています。オブジェクトがある程度、自己収容していることを鑑み、一般人へのカバーストーリーの流布はほぼ不要です。SCP-CN-797へ進入したことのある対象に対しては、インタビューを実施した上で記憶処理を行ってください。SCP-CN-797の内部には、常に1名の財団職員を駐在させてください。現在、駐在職員は機動部隊-庚午-66(“六連星”)所属のエージェント・オレンジです。

特別収容プロトコル(更新): 担当エージェントは可及的速やかに、補遺2に記載される方法でエージェント・オレンジとの引き継ぎを行ってください。同時に、エージェント・オレンジのノートを手がかりに、異常空間を特定・探索するというオブジェクトの有用性を確認してください。

説明: SCP-CN-797は異常性を持つ1両の鉄道車両です。外部からの観測では、その実際の外見を確認できません。SCP-CN-797の内装は、観光列車或いはトレーラーハウスに類似しており、比較的に快適なソファー・ベッド・テーブル・椅子などといった家具や、キッチン・シャワーなど生活に必要な設備が完備されています。キッチンに設置される冷蔵庫には各種の食材が保存されており、食材は自動的に補充されます。SCP-CN-797の内部では、通信設備・映像記録機器などを含む、あらゆる電子機器は使用できません。内部に設置されるテーブルの引き出しには、常にA5サイズの横罫ノート1冊と各種筆記用具が収納されています。ノートが使用済み、または破損・紛失した場合、完全に同一の様式のノートが新たに生成されます。

SCP-CN-797は、営業中の鉄道路線に運行する、任意の列車の最後尾に連結される車両と重ね合わさった形で前進します。当該列車が終着駅に到達した場合、SCP-CN-797は無作為に別の運行中列車へ転移します。一度にSCP-CN-797内部に進入するのは1人だけです。SCP-CN-797の内部に人間がいない場合、終着駅に到着すると、SCP-CN-797の内装を外部から視認できるようになります。SCP-CN-797の内部に人間がいる場合、もしくはその場で人間が進入すると、外部からは通常の車両に見えます。この場合、他の人間によるSCP-CN-797の視認および内部への進入は不可能になります1。特筆すべき点として、SCP-CN-797は異常な鉄道路線に転移し、異常空間へ侵入することができます。また、SCP-CN-797の内部に人間がいない場合でも、映像記録機器を用いて外部からその姿を捉えることはできません。

発見経緯: ██/██/20██、機動部隊-庚午-66(“六連星”)が上海地下鉄██路駅にて定例巡回を実施した際に、意外にSCP-CN-797を発見しました。その後、インターネット上で「地下鉄に謎の車両が現れて、乗ると海外に出た」などといった投稿が現れ、財団の目を引きました。当該投稿は財団職員により削除され、当事者は特定され、インタビューおよび記憶処理を実施されました。インタビュー記録は補遺を参照してください。SCP-CN-797の位置を特定する方法が確立されていないため、財団は鉄道駅構内へDクラス職員を大量に派遣し、SCP-CN-797の探索を実施しました。現在までに、SCP-CN-797への進入に成功したDクラス職員は██名です。しかしながら、SCP-CN-797は数週間から数ヶ月後に再出現します。SCP-CN-797からの離脱を確認できた数名のDクラス職員は終了されましたが、そのほかのDクラス職員は行方不明になっています。また、収容実施のため、█回に渡りエージェントによる進入が行われましたが、SCP-CN-797は依然として数ヶ月から1年後に再出現し、収容作戦に参加したエージェントは全員行方不明になっています。前述のエージェントは全員、忠誠心調査テストに通過しており、逃走の可能性はないと考えられています。現在、SCP-CN-797内部に存在する人間は、巡回中の偶然により進入したエージェント・オレンジです。同エージェントによる進入以降、SCP-CN-797の再出現は███日間に渡って観測されていません。

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