SCP-1/2-JP-J
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財団の設置した粘着フィルム付き惣菜によって捕獲されたSCP-1/2-JP-J

アイテム番号: SCP-1/2-JP-J

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1/2-JP-Jは1個体ごとに8センチメートル立方の透明なアクリル製密閉容器に収められ、サイト-8181の小型生物収容室に保管されます。1日1回の巡回と給餌が求められます。脱走の危険性が極めて高いため、容器の開封を伴う操作(実験、給餌など)は気密性の高い専用チャンバー内のみで行われます。いかなる目的においても、同時に2個体以上持ち出すことは許可されません。

説明: SCP-1/2-JP-Jは直径約3.7センチメートル・厚さ約95マイクロメートルの極めて薄く弾性に富んだ均一な外殻を持ち、約0.40グラムの体重を持つ棘皮動物です。外殻下面には種々のタンパク質によって構成される微細な毛状構造が見られ、平面に対してファンデルワールス吸着を行うことが出来ます。外殻上面には赤/黄2色の独特なパターンが見られます(写真参照)。

SCP-1/2-JP-Jが吸着した物品を認識した人間はその物品の価格が本来の半分であると認識します。この効果は吸着したSCP-1/2-JP-Jが剥離すると失われます。十分な事前情報を持つことにより、この効果に対して免疫を持つことができることもまた判明しています。

SCP-1/2-JP-Jは一般に割引シールとして知られる紙・フィルム類を摂食することが確認されています。基本的に50%未満の割引率の物しか摂食しません。また、剥離している状態において全身を振動板とした発声を行うことも確認されています1

補遺1: 発見と確保: 20██年03月19日、大分県中津市の『スーパーなかぞの』にて財団職員がSCP-1/2-JP-Jに遭遇しました。以下はその職員が装備していた記録装置(チェストマウントビデオカメラ)の内容の転写です。

撮影者: アデーレ・シュルツ研究員

19:39 『スーパーなかぞの』に入店する。

<重要度が低いため省略>

19:44 シュルツ研究員がSCP-1/2-JP-Jの吸着した『当店特製!肉じゃが』および『かしわご飯弁当』を手に取り、買い物カゴに入れる。

19:45 シュルツ研究員が半額シールの付いていない『レバニラ炒め』を手に取り、数秒眺めた後、元の棚に戻す。

<重要度が低いため省略>

19:53 レジ前にてカメラが買い物カゴに向く。SCP-1/2-JP-Jが徐々に移動し、弁当類からの離脱を行う動きが見られる。シュルツ研究員を含め、周囲の人間はこの様子に気付いていない。レジが空き、カメラが前方を向く。

19:54 弁当類が通常通りの価格で計上された点についてシュルツ研究員が抗議を行う。再度の確認を行った後、シュルツ研究員が気の進まない態度で支払いを行う。

翌日、この映像を確認した職員が再び『スーパーなかぞの』に向かい、6割引シールの下敷きとなって身動きが取れなくなったSCP-1/2-JP-Jを発見し、確保しました。

補遺2: 応用に関する事例: 20██年03月22日、身体検査によりエージェント・餅月の左背部にSCP-1/2-JP-Jが吸着していることが確認されました。給与の記録を確認した結果、過去2ヶ月の給与が基準の半分しか支払われていないことが判明しました。

特筆すべき事に、餅月自身も給与が安すぎることに気が付かなかったようです。 -数納博士

人件費の削減に応用できる可能性があります。さらなる研究を奨励します。 -O5-██

補遺3: 危険性: 20██年04月17日、財団の偵察衛星がマーシャル・カーター&ダーク株式会社の社屋屋上に███体のSCP-1/2-JP-Jが堆積しているところを発見しました。翌日、マーシャル・カーター&ダーク及びその傘下企業の株価が急落し、『スーパーなかぞの』によって買収されました。その後、SCP-1/2-JP-Jは一斉に逃亡しました。

SCP-1/2-JP-Jの取り扱いは同時に1個体のみに制限する。 -O2.5-██

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