再構成されし者
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Qabil / クァビル

再構成されし者、壊れた神の教会の主、MEKHANE1の息子、KTE-7317-Black Ford

梗概

MEKHANEの息子として崇拝されているクァビルは、後期青銅器時代の“肉の戦争”2における重要人物である。彼は戦いの中で一度は死んだが、後にMEKHANEの奇跡によって再構成された。再構成され、強化されたクァビルには、MEKHANEを再構成して肉に打ち勝つという使命が課せられた。

青銅器時代の終わり以来、世界から己の身を隔離していたクァビルは、近年になってMEKHANEを忘れ去った世界に再び覚醒した。これにも拘らず、クァビルは自身の任務を終えて“再構成の日”3に備える術を探し求めている。この目的のために、彼と13名の構成員から成る“使徒監督評議会(Apostle Overwatch)”は敬虔者たちの最も新しい権化となる組織を設立した ― “壊れた神の教会”である4

知識

外観: クァビルの外見は30代前半の男性のそれであり、身長は約1.8m、体重は約80kg。四肢と脊髄は、再構成時に移植された青銅のインプラントに置換されている。額に刻印されたデザインはMEKHANEの欠片の1つであり、MEKHANEの完成形の輪郭が描かれている。

クァビルはMEKHANEから増強を受けており、自身に向けられた攻撃を攻撃者に反射することによって、大半の肉の力からは保護されている。加えて、クァビルは自らの周囲に炎を出現させる発火能力を獲得した。

クァビルは映像記憶を有しており、MEKHANEと肉に関する全ての正典の知識を脳に収めている。彼は敬虔者たちの間では知識の源であると見做されており、敬虔者たちの神聖令状の著者でもある。

性質: クァビルは内向的な気質であることが知られている。彼は敬虔者たちの中で影響力を持つ立場にも拘らず仲間との付き合いを避けており、従って日々の業務管理は使徒監督評議会に一任されている。彼の唯一最大の目的はMEKHANEを再構築することにあり、その欠片の収集に関しては多くの場合、信仰者たちを頼りにしている。このため、彼はMEKHANEを再構成することに全ての時間を割いていると言える。

歴史と関連組織: “図式の書”によると、クァビルは、雷によって受胎したハワ(Hawwa)の長子として誕生した5。クァビルは青年期にMEKHANE崇拝の教団を創始した。鍛冶に熟練していた彼は、才能ある金属細工師へと成長した。

肉の戦争が始まった時、クァビルは肉に対して団結した防衛者たちの中にいた。彼と異父兄弟である背信者ハビル(Habil the Betrayer)の決闘はつとに有名である6。決闘はハビルの死で終わったが、クァビルもまた致命傷を負い、間もなく死亡した。

多くの者がクァビルの死を嘆き悲しんだが、MEKHANEはクァビルの亡骸に奇跡を起こした。空からは彼の者の涙が降り注ぎ、雷がクァビルの壊れた体に落ちた。彼の者の図式が烙印として押され、クァビルは一体となって立ち上がった。クァビルの再構成を目撃した者たちはMEKHANEを賛美し、彼は“再構成されし者”として歓迎された。この戦いの後、“青銅の書”15章5-7節7にあるように、クァビルは数多くの都市の創設者として名高い存在となったのである。

青銅器時代の終わりに、クァビルは負傷から回復するために自分自身を隔離し、深い眠りに落ちた。彼は20世紀に目覚め、敬虔者たちの後継を探し求めて各地を彷徨った…だが一人として見つかりはしなかった。やがて彼は自ら新たな信者を集めて壊れた神を再構築することを決意し、最終的には壊れた神の教会を設立するに至った。

現在、クァビルは敬虔者たちのこの権化を率いており、MEKHANEの欠片を発見・確保するために図式と信者たちを利用している。クァビルのリーダーシップの下に、敬虔者たちは日に日に力を強め8、再構成の日に備えている。

接触: 焚書官たちによる複数回の暗殺の試みにより、クァビルは現在、第十七精錬所に保護され、敬虔者たちによって守られている。高度保安体制によって第十七精錬所に潜入する試みは阻止されており、外敵からのクァビルの保護と、彼の使命に支障が出ないことを確実なものとしている。

クァビルの存在とその使命のため、第十七精錬所への入場はクラス4以上の敬虔者に制限されている。他者がクァビルへの拝謁を希望する場合、使徒監督評議会の承認が必要となる。

これらの措置はクァビルの敵に対する反応とも取れますが、彼は実質的な自宅軟禁下にある状態です。これが真実クァビルの願いなのか、それとも使徒監督評議会の思惑なのか、我々には分かりません。 ~ L.S.

観察&物語

敬虔者の正典において、クァビルは“ヘファイストスの福音”の中心人物でもある。敬虔者たちは普遍的にクァビルを救世主として崇拝し、MEKHANEの再構築への鍵であると考えている。敬虔者の間では、再構成の日が訪れた時、彼らはMEKHANEの再構成に報いて彼の者と一つに合一することができると信じられている9

焚書官たちの“脅威存在データベース”は、おそらく世界中にいる多くの信者への影響力を鑑みて、また数多く犯してきた罪を裁かれることへの恐れから、クァビルと敬虔者たちを重度脅威であると見做している。また、その起源が神聖なものであることを認めてか、クァビルを半神として分類している。これにも拘らず、焚書官たちは(壊れたる)神の正当性を負っていると仮にも認めた者たちに敢えて挑むことを辞さないように思われる10

“マクスウェルの証明書”はクァビルに対して極めて批判的であり、WAN11を物理的実体としての姿に制限していると非難している。マクスウェルはクァビルを詐欺師と断じ、身に帯びている図式は偽の不合理なものであると書き記している。彼はこれを、WANの再構成はたった1人が負い切れるようなものではなく、WANの信者全てが負うべきもの故であると理由付けしている。

“神学史改訂録”はクァビルとそのアラビア語訳である“カイン”の語源的類似点について言及し、敬虔者たちのスタンスは“最初の殺人”を神聖なものとして正当化するものであるとして拒絶している12。“改訂録”には、敬虔者たちが殺人と故殺を賛美する危険なカルト教団であり、聖書におけるカインと、彼が殺害し持ち去ったアベルの実体を持たない死体を崇拝の対象にしているという記述が見られる13。この主張は、敬虔者たちが“マクスウェリスト除却事件”14や“モスクワ規格化危機”15などにおいて闘争解決の手段として暴力を用いたことで補強されている。

疑問

クァビルは自らの関心(それが何であるにせよ)のために敬虔者たちの信仰を歪めているのではないかという推論が存在する。この説の支持者は、壊れた神の教義がクァビルを救世主的な立場かつMEKHANEの構成要素の1つとして扱っていることに加え、神聖令状のそもそもの著者はクァビルであるという点を強調する。

“手”の構成員たちの間にあるもう一つの推論は、使徒監督評議会がクァビルを幽閉している可能性である。第十七精錬所への転居以降、クァビルは公の場に姿を現しておらず、保安体制によって部外者が第十七精錬所へ入ることは阻止されている。クァビルの現状を確認することは出来ないが、敬虔者たちは一貫して、クァビルはMEKHANEを再構築するために働いており、MEKHANEの欠片の可能性がある遺物を送り届けるように信者を呼ぶこともあると主張している。

意図は問題ではありません。ここにいる私たち皆にとって重要なのは、MEKHANEが再構成されれば焚書官たちによって課されている虚構は壊れるであろうということです。敬虔者たちには、彼らの求めるままにMEKHANEを再構成させてやってはどうでしょう。 ~ C.O.G.

失礼ですが、私は同意できません。虚構が壊されたところで、そこに刑務所ができるだけでは意味が無いのですから。敬虔者たちは、我々が抱く原則に反して、目的達成のために世界中のありとあらゆる神秘を自分たちだけの下に貯め込んでいます。壊れた神には真にそれほどの価値がある物なのでしょうか? ~ L.S.

あの、誰もここで書き込んでないみたいですけど…ここでの敬虔者たちの行動は何だか看守っぽいとは誰も思ってないんですか? そう言えば、ここでの看守たちはいったいどこで何をしてるんですか? ~ V.I VI

私は看守たちが存在しない世界から来たよ。私のルームメイトの並行世界で我々と対立しているのは一貫して看守のようだが、私の出身世界には当てはまらないようだ。 ~ A.C.

V.I VI、あなたは敬虔者たちが看守の役割を果たしていると批判しているのですか? おそらく彼らの取っている行動が幽閉に近い事からそう思ったのでしょうが、何しろ彼らには焚書官を初めとする様々な敵がいます。欠片はいずれも唯一無二であり、破壊されてしまえば敬虔者の使命には多大な支障が及びます。欠片の確保と保護は何よりも重要事項なのです。 ~ C.O.G.

随分とここには陰謀論者が多いようですね。もっと気の利いた言葉を選べないのは残念ですが、確かに類似点はあります。それとC.O.G、あなたの今の主張は、看守たちの有名なモットーから“頭文字C”が欠けている点以外は何も変わりませんよ。そうですね…欠片の確保、精錬所への収容、焚書官からの保護。どうです? ~ L.S.

みんな、お互いを看守や焚書官や狂人どもの前触れみたいに非難し合うのはもう止めましょう。三本の矢の例えしかり、不調和は僕らを引き裂いてしまう。この手のスパイ陰謀論はシグマ-3だけで十分ですよ。 — ジャヤ・M.

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