闇寿司ファイルNo.052 "レールガン"
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wikipediaより抜粋

概論

レールガンとは物体をローレンツ力によって加速し、打ち出す装置である。

しばしばリニアモーター、コイルガン、サーマルガンと混同されることがあるが、原理はそれらとは異なる。レールガンの仕組みを簡単に解説すると、右ねじの法則(アンペールの法則)によって発生する二本のレール周辺の磁場と弾自体に流れる電流が作用することによって、弾にローレンツ力がかかり、推進するというものである。力のかかる向きはフレミングの左手の法則で確認することができる。

スシブレード運用

攻撃力

防御力

機動力

持久力

重量

操作性

スシブレードにおいてレールガンで寿司を射出すると、異常な推進力を得ることができる。原因は不明であるものの、レールガンの構成要素である二本のレールと電源が、通常のスシブレードにおいて使用される割り箸と湯呑と概念的に類似しているため、なんらかのシナジーが発生していると考えられている。加えて、通常の割り箸ではつかめない程の重量・大きさの寿司を打ち出すことができる1

しかし、推進力が得られるのは射出時のみである上、威力が高すぎてとてもフィールド内に寿司をとどめておくことができない。当たれば(防御力の低い物であればかすっただけでも)たいていの寿司はその時点で崩壊させることができるものの、バースト判定が出る前に2こちらがフィールド内をオーバーしてしまうだろう。また生半可な寿司を打ち出すと自壊してしまう恐れがある3。もちろん、高電圧に耐えられる寿司であることも必須である。

ブレーダーに直接攻撃する場合も、電力のチャージに時間がかかりすぎ、また撃とうとしていることがバレバレの音・光を出すので、撃つ前に攻撃されるか逃げられてしまう。また、威力を抑えたとしてもそれでも過大であり、電気代も馬鹿にならない。

このように通常の用途においては、実用的でない上、運用自体が後述のツキジ条約によって禁止されているため、政治上運用することが困難になっている。

他の活用法

寿司をレールガンによって打ち出すことは、競技用としても兵器としても条約によって禁止されているが、現在東弊重工は寿司の平和利用と称して、その投射力を宇宙開発用のマスドライバーとして活用しようとしているようである。確かに条約違反ではないが、各正常性維持機関はあまり良い顔はしていない。

エピソード

前述のツキジ条約は、2017年スシブレード大会で起こったマグロ・サンダーボルト事件を機に制定された。

当時、世界オカルト連合は、スシブレード界全体を明確にヴェール政策に反するとしてより強く弾圧を行っていた。そのため、スシブレード大会を突如として強襲・包囲し、スシブレード界の強豪を全滅させることによって、スシブレードを衰退させようとしたのである。

さすがに強豪が集まっていたため、スシブレード側が有利であるかに思われた4。筆者もタカオとひとまず休戦し、複数のハンバーグによるガードや、"銃弾の握り"5によって対応していった。

タカオ: すごい。飛んでくる銃弾を握って返すなんて…。

闇: ふん。弾も防げない坊ちゃんは下がっててな。

マックス: あれ?敵が引いていきます。もう終わりなのかな?

タカオ: きっとスシブレーダー達の強さが伝わったんだよ!

闇: そんなに簡単にいくなら苦労はしな…お前達、伏せろ!

しかし突っ込んできたタンクローリーの爆発に反応が遅れ、とっさに防御用スシフィールド6を展開したことによって直撃は避けたものの、しばらく気絶してしまった。この様に遠隔操作されたタンクローリーを突っ込ませる、普通に爆撃する、などの手段を選ばない世界オカルト連合に徐々に形勢は傾いていった。

そこで、大会に参加していた東弊重工のメンバーがレールガン7で寿司を最大出力で投射した8のである。展開していた世界オカルト連合の戦力の半数(突入寸前であったオレンジ・スーツ部隊を含む)が余波9で行動不能になった他、強制的に電力が使用された10ことにより周囲一帯に停電が発生した。完全に出遅れていた形となっていた財団の記憶処理によって収集はつけられたものの、ヴェールが崩壊していてもおかしくなかったともいわれる11。ともかくこれによってほとんど全てのスシブレーダーが脱出に成功した。

事件後、JAGPATOの仲介によりツキジ条約が結ばれ、レールガンのスシブレード利用は禁止された。同時に財団と日本政府12の意向により、世界オカルト連合はスシブレードを大っぴらに弾圧することを断念せざるを得なくなった。その一環として、世界オカルト連合は米国を中心として活動する、周り巡るカリフォルニアロール教会13を108評議会14に迎え、組織内にスシブレーダーを抱える選択をした。これにより、連合はスシブレーダー界に対し一定の影響力を保持する狙いがあると見られる。同時にスシブレード界を統括する正常性維持機関として、以前からスシブレードをヴェール下で統制するという方針15を掲げていた回らない寿司協会の存在感が高まってしまう16という結果にもなった。

ちなみにこの時使用された寿司の名称がマグロ・サンダーボルトであり、事件名はここから取られている。この寿司は大気圏を離脱し、今も空気抵抗の無い宇宙空間を進み続けていると推測されている。

関連資料

〈オフィサー、ドクター、ソルジャー、スシブレーダー〉
スシブレードに関わる政治力学についての名著。分厚い。

銃火器の防ぎかた 第一貫
寿司によっていかに銃火器を防ぐかの入門書。必要性はやや薄れたものの、やはり高みを目指すなら習得しておきたい。邪道を扱うものだからこそ、いかなる時の銃撃にも対応すべきである。

闇の寿司に対する防衛術 精神編
闇の寿司による精神操作への対策が主題だが、闇の寿司の精神操作技術が幅広く載っているので、読んでおいて損はない。記憶処理に長けた財団がそうであるように、精神操作を極めたものが超常世界を制する。

「マグロ・サンダーボルト」
「ニンジャスレイヤー」の人気エピソード。寿司の方のマグロ・サンダーボルトという名前はここから取られたと考えられる。筆者も、マグロ・サンダーボルトの由来を調べていてこのエピソードにたどり着き、今第二部を読み終わった所である。

闇寿司ファイルNo.042 "カリフォルニアロール"
最近のカリフォルニアロール教会の日本進出によって今後、カリフォルニアロールとあたることが多くなると考えられるので、追記。通常のカリフォルニアロール自体の性能は平凡だが、このファイルで言及されている寿司と同様、教会の物も神秘的・魔術的手段によって強化されていると考えられる。

闇寿司ファイルNo.110 "銃"
銃に対する防御の参考として追記…しようと思ったのだが、よくよく考えてみると、このファイルはどちらかというとスシブレーダーへ如何にして銃撃を通すかに重点を置いてしまっている気がする。まあ、ここら辺は表裏一体ではある。

文責: 闇

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