18件の未読メッセージがあります
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ジェシカはカレンダーの2019年2月28日に線を引いて消した。思わず軽い微笑みが漏れる。世間との距離を置いて2ヶ月が経った。アレックスもシンディも最初は冗談だと思っていたが、ジェシカはGoogleの仕事を辞めたばかりだったし、両親はモンタナ州にかつて別荘として使っていた小さなキャビンを持っていた。逃げ出すには絶好の機会だった。

2ヶ月前、ジェシカは電話をチェックするごとに不安を覚えるようになった。Eメールの時も。テレビを点ける時も。身体が自然と強張り、悪いニュースを予想して身構える。入ってくるのは常に悪いニュースだった。良いニュースさえも悪いニュースだった — そこから更に多くのニュースが舞い込むことを意味しているからだ。

彼女はビーフジャーキーと卵の朝食を準備した。先日割ったばかりの薪を使い、手ずから熾した火で卵を調理する。

朝食を終えると、ジェシカは寝室に戻った。ノートパソコンと電話はナイトスタンド横の金庫にしまい込まれていた。笑顔がもう少し大きくなる。ジェシカはメッセージを再び読むのを心待ちにしていた。

皆どうしてるかしら?

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